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ルペンと極右ポピュリズムの時代~<ヤヌス>の二つの顔~
渡邊 啓貴
著
発行年月 |
2025年04月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
290p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/社会科学/政治学/現代政治・行政学 |
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ISBN |
9784560091579 |
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商品コード |
1039892484 |
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NDC分類 |
315.35 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2025年05月1週 |
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書評掲載誌 |
日本経済新聞 2025/05/31 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039892484 |
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著者紹介
渡邊 啓貴(著者):一九五四 年生まれ。東京外国語大学フランス語学科卒業、慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程・パリ第一大学大学院博士課程修了。東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授・国際関係研究所所長、高等研究院(パリ)・リヨン高等師範大学院・ボルドー政治学院・ジョージ・ワシントン大学客員教授、日仏政治学会理事長、グローバル・ガバナンス学会会長、国際歴史学委員会(CISH/ICHS)本部理事、在仏日本国大使館公使、外交専門誌『外交』創刊編集委員長などを歴任。現在、帝京大学法学部教授、東京外国語大学名誉教授。フランス政治外交論、国際関係論専攻。著書に『ミッテラン時代のフランス』(芦書房、渋沢・クローデル賞受賞)、『米欧同盟の協調と対立』(有斐閣、吉野作造賞次点)、『シャルル・ドゴール』(慶應義塾大学出版会)、『現代フランス』(岩波書店)他。
内容
極右台頭を徹底解剖する
二〇二四年六月の総選挙で、フランスの極右政党「国民連合」(旧国民戦線)が大躍進した。本書は、この政党を率いてきたルペン親子とその台頭についての書き下ろしである。
「国民連合」が人種排外主義を標榜する極右であることに間違いはない。しかしこれは単なる右翼・極右ではない。 この政党はそれなりにフランス人の心をとらえ、時には国民の反発と怒りさえ織り込み済みの上で勢力を拡大してきたのだ。
本書は、ジャン・マリ・ルペンの生い立ちからはじめて、国民戦線の結党とその時代背景をまずは取り上げる。そこで浮かび上がるのは、一九六八年の「反体制」思想である。
こうして「ごろつき」集団として誕生した国民戦線はその後、理論化と党組織の近代化に取り組み、次第に「ナショナリスト左翼」を標榜するようになる。 鍵となるのは「脱悪魔化」と「ライシテ」だ。
かつてのごろつきは、いまやフランス共和国の根幹の原理である「ライシテ」を受け入れ、この「政教分離」というデモクラシーの観点から、移民問題を唱えるようになっているのだ。極右の台頭をフランス現代史から説き起こした記念碑的著作。