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谷口雅春とその時代(法蔵館文庫 お6-1)
小野 泰博
著
島薗 進
他
発行年月 |
2025年03月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
381p |
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大きさ |
15cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/宗教/宗教哲学・宗教社会学 |
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ISBN |
9784831826916 |
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商品コード |
1039932517 |
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NDC分類 |
169.1 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2025年04月2週 |
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書評掲載誌 |
読売新聞 2025/06/01 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039932517 |
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著者紹介
小野 泰博(著者):1927年京都府生まれ。東京大学文学部宗教学科卒業。同大学大学院博士課程満期退学。東京大学医学部研究生、図書館短期大学助教授等を経て、図書館情報大学教授在任中の1990年、63歳で逝去。主な著書に、『「救い」の構造』(耕土社)、『図書および図書館史』(雄山閣出版)、『図書館学の源泉』(小野泰博先生図書館学論文集刊行会)、『日本的宗教心の展開』(共著、大明堂)、『日本宗教事典』(共編著、弘文堂)などがある。
島薗 進(他):1948年東京生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院人文社会系研究科教授、上智大学大学院実践宗教学研究科教授、同大学グリーフケア研究所所長を経て、現在、大正大学客員教授、上智大学グリーフケア研究所客員所員。東京大学名誉教授。著書に『ポストモダンの新宗教』『精神世界のゆくえ』(以上、法藏館)、『現代救済宗教論』(青弓社)、『現代宗教の可能性』『スピリチュアリティの興隆』『日本仏教の社会倫理』『戦後日本と国家神道』(以上、岩波書店)、『明治大帝の誕生』(春秋社)、『新宗教を問う』『宗教学の名著30』(筑摩書房)など多数。
内容
一人の求道青年は、いかにして新宗教創始者となったか――。
新宗教「生長の家」創始者・谷口雅春(1893-1985)。その誕生から彼を崇敬する信徒集団の形成に至るまでの思想遍歴を、内村鑑三・西田天香・倉田百三・武者小路実篤・賀川豊彦といった同時代の人々や、スピリチュアリズムやニューソート、催眠術、岡田式静坐法といった時代を彩る諸思想との関わりから鮮やかに描き出す。
日本近現代宗教史に大きな足跡を残した重要人物・谷口雅春に関する稀少な著作であるとともに、未完作ながら日本および世界の宗教思想史に通じた著者ならではの卓抜した視点から後学に多大な示唆を与え続けた評伝の傑作。
長らく入手困難となっていた谷口雅春に関する唯一無二の名評伝が待望の文庫化!
解説=島薗 進
【目次】
文庫版まえがき(島薗 進)
第一章 谷口正治
谷神死せず/家系への誇り/谷口正治/殺生/投書少年/文学乞食/耽美への道/カチューシャかわいや/罪な「言葉の芸術」
第二章 世界立替説
紡績工場にて/心霊治療を求めて/世界立替説/霊動にふれる/鎮魂帰神/本田霊学/変態心理的解釈/霊縛と霊眼/綾部の金神さま/キリスト再臨論
第三章 蛇と蛙
紫陽花の君/亀岡にて/美しい人/医書あさり/蛇と蛙/下座の人・西田天香との出会い/武者小路実篤批判/一輪思想をめぐって/大本事件(第一次)
第四章 神を審く
神を審く/幽祖西田天香/「救いは創造主から来るか」/賀川豊彦の宇宙悪/ニーチェとトルストイに学ぶ/人格価値と生命価値/火事と花見/守銭奴/百姓愛道場/創造主はあるか/谷口式自然哲学/真如と無明/菜食主義
第五章 雪溶け
高岡から神戸へ/聖フランシスに倣いて/善中の悪/近江商人西田天香に学ぶ(宣光社的はたらき)/雪溶け/汝が性のつたなきを泣け/信仰革命──心霊主義/浅野和三郎との出会い/心霊研究的時代背景/太霊道など
第六章 生命讃歌
ニューソートとの出会い/ホルムスの思想/無相の神/神想観における観普賢菩薩行法/就職/生命讃歌/天理教祖と大本教祖について/求道者谷口雅春の誕生/世界救済の大導師
第七章 『生長の家』創刊
『生長の家』創刊/精神分析の紹介/生命教としての生長の家/乳母車に雑誌を積んで/生長の家の守護神/如意宝珠/声字即実相/経済倫埋
第八章 甘露の法雨
呪詛の否定/思考万能の思想/神想観の公開/遠隔指導/『甘露の法雨』/『甘露の法雨』と「罪」
解 説(島薗 進)
あとがき(島薗 進)
※本書は1995年、東京堂出版より刊行された書籍の文庫版です。