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美味しく楽しいフランス文学~文学から考えるフランスの飲食文化~

福田育弘  著

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価格 \2,420(税込)         

発行年月 2025年03月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 295p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/フランス文学
ISBN 9784866241111
商品コード 1039936065
NDC分類 950.26
基本件名 フランス文学-歴史
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2025年04月1週
書評掲載誌 読売新聞 2025/04/20、産経新聞 2025/06/15
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039936065

著者紹介

福田育弘(著者):早稲田大学教育・総合科学学術院教育学部複合文化学科教授。早稲田大学総合研究機構、食と農の研究所 所長。
1955 年名古屋市生。早稲田大学大学院文学研究科フランス文学専攻博士後期課程中退。
専門は文化学(とくに飲食表象論、風景風土論)、フランス文化・文学。
著書に『ワインと書物でフランスめぐり』(国書刊行会)、『「飲食」というレッスン』(三修社)、『新・ワイン学入門』(集英社インターナショナル)、『ともに食べるということ』『自然派ワインを求めて』(以上、教育評論社)など。
訳書にラシッド・ブージェドラ『離縁』(国書刊行会)、ロジェ・ディオン『ワインと風土』(人文書院)、ミシェル・ビュトール『即興演奏』(河出書房新社、共訳)、アブデルケビール・ハティビ『マグレブ 複数文化のトポス』(青土社、共訳)、ロジェ・ディオン『フランスワイン文化史全書』(国書刊行会、共訳)など。

内容

文学を知らずしてフランスは理解できない
飲食文化を知らずしてもフランスは理解できない

フランス文学を楽しく、そして美味しく読む手引書
フランス文学への新しい扉

「はじめに」より
この著作は端的にいって、フランス文学を楽しく、そして美味しく読む手引き書である。

しかし、ありきたりのフランス文学の紹介ではない。そもそも、わたしにもそんな一般的なフランス文学の楽しみを書くつもりはない。フランスの小説を軸に、フランスの十九世紀の文学作品にひんぱんに登場する食事場面や料理に注目して、それらを料理史的観点を中心に、当時のフランスの飲食文化のなかに位置づけて、文化的に解説しようというのが、本書の趣向である。だから、楽しいだけでなく、美味しいフランス文学となる。いや、そうなってほしいというのが、著者の願いだ。できれば、楽しいと美味しいが相乗効果で、みなさんの興味がさらにフランス文学に引かれれば、これほどうれしいことはない。

大きなテーマは二つである。
一つめは、フランスの飲食文化発展の大きなばねとなった、多様な料理をいちどきに出したいわゆるフランス式サービスから、現在のように料理を一品一品出すロシア式サービスへの転換というテーマである。この転換は十九世紀のあいだに徐々に起こり、広く浸透していく。これを文学作品がどう描いたか。
二つめは、十四、五世紀から地方料理を統合してきたフランスの美食文化において、文学作品がいかに地方料理を描き、そこに積極的なイメージと価値、つまり社会的表象を付与してきたかというテーマである。
これら二つのテーマを、具体的な作品の検討をとおして明らかにしていきたい。

文学作品の飲食の場面を分析するということは、当時の飲食文化をそこに探るということにほかならない。したがって、この著作は、楽しく美味しいだけでなく、文学研究を文化の研究へとつなぐ著作である。つまり、文学を包含する文化学研究の著作でもあるのだ。
そして、そのような多少とも学問的な野心をもった著作が、みなさんに楽しく美味しく読んでもらえたら、著者としては望外の幸せである。

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