著者紹介
リチャード・タック(著者):リチャード・タック(Richard Tuck)1949年生まれ。歴史学、政治史、政治思想史を専門とし、多数の著作、論文を発表している。ケンブリッジ大学で博士号を取得した後、1973年から1995年まで同大で教鞭をとった。現在ハーヴァード大学教授。1994年にはイギリス学士院の会員に選出されている。
小島 慎司(監修):小島 慎司(こじま・しんじ)1978年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。東京大学大学院法学政治学研究科教授。
春山 習(監修):春山 習(はるやま・しゅう)1990年生まれ。早稲田大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。日本大学法学部准教授(2025年4月~)。
山本 龍彦(監修):山本 龍彦(やまもと・たつひこ)1976年生まれ。慶應義塾大学院法学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。慶應義塾大学大学院法務研究科教授。
内容
主権と統治の区別の歴史と、民主主義思想の発展におけるその重要性を描き出す。法理論と政治思想史を統合する重要書、待望の邦訳。
主権者の権力は憲法の制定・改正と統治者の選任に限られており、日々の統治を担うのは統治者である。ボダン、ホッブズ、ルソーの政治思想に新たな解釈を与えることで、主権と統治の区分こそが近代における民主主義の基本的前提であることを明らかにし、主権が顕現すべき国民投票の歴史におけるアメリカ合衆国の重要性を主張する。
【原著】Richard Tuck, The Sleeping Sovereign: The Invention of Modern Democracy(Cambridge University Press, 2016)