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動物には何が見え、聞こえ、感じられるのか~人間には感知できない驚異の環世界~

エド ヨン  著

久保 尚子  翻訳
在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日  数量 冊 
価格 \3,850(税込)         

発行年月 2025年02月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 610p 図版32p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/生命科学、医学、農学/生物学/動物学
ISBN 9784760156016
商品コード 1040015723
NDC分類 481.37
基本件名 感覚
本の性格 学術書/学生用
新刊案内掲載月 2025年04月1週
書評掲載誌 日本経済新聞 2025/04/12、読売新聞 2025/04/20
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1040015723

著者紹介

エド ヨン(著者):アトランティック誌のスタッフとして活躍する受賞歴のあるサイエンスライター。同誌では、ピューリッツァー賞(説明報道部門)やジョージ・ポルク賞(科学報道部門)など、数々の栄誉ある賞を受賞している。初の著書『I Contain Multitudes』(日本語版は『世界は細菌にあふれ、人は細菌によって生かされる』、柏書房)はニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーとなり、数々の賞を受賞した。彼の執筆した記事は、ニューヨーカー、ナショナルジオグラフィック、ワイアード、ニューヨーク・タイムズ、サイエンティフィック・アメリカン、その他の出版物に掲載されている。ワシントンD.C.在住。
久保 尚子(翻訳):翻訳家。京都大学理学部(化学)卒、同大学院理学研究科(分子生物学)修了。IT系企業勤務を経て翻訳業に従事。訳書にダニエル・M・デイヴィス著『美しき免疫の力 人体の動的ネットワークを解き明かす』(NHK出版)、同著『人体の全貌を知れ 私たちの生き方を左右する新しい人体科学』(亜紀書房)、スーザン・ホックフィールド著『生命機械が未来を変える 次に来るテクノロジー革命「コンバージェンス2.0」の衝撃』(インターシフト)、キャシー・オニール著『あなたを支配し、社会を破壊する、AI・ビッグデータの罠』(同左)、マイケル・ワイスマン著『スペシャルティコーヒー物語 最高品質コーヒーを世界に広めた人々』(楽工社)など。

内容

 わたしたちは、自分の周りの世界をどう見ているのだろうか。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などと言われる感覚で捉えているつもりになっている。しかし、まったく暗いところでも眼が見えるハチ、紫外線(鳥)や赤外線(ヘビ)が見える種。色の種類をより多く感じ取れる4色型色覚の鳥やチョウ。あるいは逆に眼の機能が悪いライオン(失明寸前だが夜間に獲物を襲うので問題はない)。超音波で世界を感じるコウモリやイルカ(ちなみにイルカは地中に埋まっている物体の材質や寸法まで読み取れる)。サンゴ礁では波の音のほかに、テッポウエビがハサミを弾く音や、ブダイがサンゴをかじる音が充満しており、この音が他の生物も引き寄せていることをわれわれは知らない。なぜなら水中の音を聞くことが出来ないからだ。1つの感覚を取り上げても、さまざまだ。人間はどうしても自分の感覚という制限された世界以外を知ることが出来ないのだ。
 ではこの同じ地球上にいる動物たちの感覚とは一体どのようなものなのか。人間より優れているのだろうか。一つひとつ調べると、遙かに優れた感度で知覚していることがわかる。この本ではこうした五感を動物ごとに人間と比べてその違いを明らかにしてゆく。またさらに、電気(魚やカモノハシは電場を使って獲物を感じながら狩りをするし、ハチは電気を感じて蜜のありかを判断する)や磁気(鳥は磁気が見えるので渡りが出来る)といった人間には全く感じられない感覚についても解説していく。
 「コウモリであるとはどのようなことか」これはまったくわかりようがない世界としか言えず、また人間にとってわかる必要もない世界とも言えるのだ。
 それぞれの感覚は進化の過程で獲得したものであり、それは繁殖のために必要な機能だった。だから、必要がない領域の機能は失われ、それが必要な動物が感じる世界とはまるで異なる世界を感じるようになった。
 ついわれわれは人間中心の感覚でものを捉えてしまう。しかし、動物の感覚にも目が向けられ、かれらが実際にどのように世界を感知しているのかがわかりはじめたことで、この世界に対する人間の狭い視野も明らかになってきたのだ。
 環世界という観点から、人間も動物の一部でしかなく、その知覚能力も他の動物と比べると優れている点もあれば、まったくその逆もあることがわかってきた。この人間中心の世界で捕らえる感覚から脱却することで、壮大な動物の知覚の世界が見えてくるのだ。この世界にはわれわれが感じているよりも、恐ろしく深遠な感覚世界が横たわっている。

★2022年の今年のベスト10冊の1冊:ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズ、タイム、ピープル、フィラデルフィア・インクワイアラー、スレート、リーダーズ・ダイジェスト、シカゴ公共図書館、アウトサイド、パブリッシャーズ・ウィークリー、ブックページなど

★原書のアマゾンレビュー数は4,500越え(2025年1月現在)

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