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競争なきアメリカ~自由市場を再起動する経済学~
トマ・フィリポン
著
川添 節子
翻訳
発行年月 |
2025年03月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
416p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/社会科学/経済学/各国の経済事情・経済史 |
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ISBN |
9784622097549 |
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商品コード |
1040057763 |
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NDC分類 |
332.53 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2025年04月4週 |
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書評掲載誌 |
読売新聞 2025/04/27、日本経済新聞 2025/05/03、東京・中日新聞 2025/05/11、朝日新聞 2025/05/24 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1040057763 |
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著者紹介
トマ・フィリポン(著者):(Thomas Philippon)ニューヨーク大学スターン校教授。仏エコール・ポリテクニークを経て、MITで博士号取得(経済学、2003)。コーポレートファイナンス、ビジネスサイクル、失業など、マクロ経済や金融について広範に研究している。トマ・ピケティ、エステル・デュフロらと共に、IMF「45歳以下のトップ経済学者25人」に選出(2014)。著作にLe Capitalisme d’héritiers. La crise française du travail, Seuil, 2007がある。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
川添 節子(翻訳):(かわぞえ・せつこ)翻訳家。慶應義塾大学法学部卒業。ローゼンタール『奴隷会計』、ローゼンフェルド『給料はあなたの価値なのか』(いずれもみすず書房、2022)、レヴェック『天体観測に魅せられた人たち』(原書房、2021)、スミス『データは騙る』(早川書房、2019)、シルバー『シグナル&ノイズ』(日経BP、2013)など、訳書多数。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
内容
アメリカでのブロードバンド平均月額料金は66.17ドル。対してドイツでは35.71ドル、フランスでは38.10ドル支払えば、同等のサービスが利用できる(2017年)。熾烈な価格競争が行なわれるはずの自由市場の国アメリカでは、ヨーロッパの人々の2倍近くを払わないとインターネットを利用できない。
本書によると、これは通信業界だけの問題ではない。競争が減少し、一握りの企業への集中が高まったことで、様々な物・サービスの市場で価格が上昇しているという。その背景には企業の政治家へのロビー活動や選挙資金提供で歪められた政策があると著者は喝破する。カネと政治の結合が歪めたのは価格だけではない。投資、生産性、経済成長、賃金が低調になり、格差が拡大した。Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftといった21世紀のテック系スターは、GE、GMといった過去のスター企業を上回るほど経済に貢献してはいない。ニューヨーク大学スターン経営大学院でマクロ経済とファイナンスを専攻する経済学者が、データを徹底的に活用して説く。「21世紀の資本主義を理解するための必読書」(ガブリエル・ズックマン。カリフォルニア大学バークレー校経済学部)。