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アンチ・アンチエイジングの思想~ボーヴォワール『老い』を読む~
上野千鶴子
著
発行年月 |
2025年04月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
317p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/社会科学/社会学/家族・世代 |
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ISBN |
9784622097303 |
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商品コード |
1040179262 |
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NDC分類 |
367.7 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2025年05月4週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1040179262 |
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著者紹介
上野千鶴子(著者):(うえの・ちづこ)
1948年生まれ。社会学者、東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。著書に『家父長制と資本制』『近代家族の成立と終焉』『生き延びるための思想』(以上、岩波現代文庫)、『おひとりさまの老後』(法研/文春文庫)、『ケアの社会学』(太田出版)、『女の子はどう生きるか』(岩波書店)、『挑戦するフェミニズム』(江原由美子との共編著、有斐閣)、『当事者主権 増補新版』(中西正司と共著、岩波新書)などがある。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
内容
老いには誰も抗えない。それなのに、私たちはなぜ老いを恐れるのだろう。平均寿命が延び、老人としての生が長くなったことで、誰もが老いに直面すると同時に不安も高まっている。
自分が老いたことを認めたくないのは、社会が老いを認めないからだ。それを惨めにしているのは文明のほうなのだ。「老いは文明のスキャンダルである」――この言葉に導かれて、ボーヴォワール『老い』への探究がはじまる。
さらに日本の介護の現場を考察し、ボーヴォワールのみた景色の先へと進む。認知症への恐怖、ピンピンコロリという理想、安楽死という死の権利。その裏側にある老いへの否定から見えてくるのは、弱いまま尊厳をもって生ききるための思想がぜひとも必要だということだ。
ひとが最後の最後まで人間らしく生きるには、徹底的な社会の変革が必要なのだ。老いて弱くなることを否定する「アンチエイジング」にアンチをとなえ、老い衰え、自立を失った人間が生きる社会を構想する。