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新刊 書評掲載

水脈を聴く男

ザフラーン・アルカースィミー  著

⼭本 薫, マイサラ・アフィーフィー  翻訳
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価格 \2,200(税込)         

発行年月 2025年05月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 213p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/中国文学
ISBN 9784863856745
商品コード 1040257717
NDC分類 929.763
書評掲載誌 毎日新聞 2025/05/17、日本経済新聞 2025/06/28
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1040257717

著者紹介

ザフラーン・アルカースィミー(著者):1974年オマーン生まれの小説家・詩人。これまでに4冊の小説と10冊の詩集を刊行している。4作目となる『水脈を聴く男』(2022年)が、2023年度のアラブ小説国際賞(International Prize for Arabic Fiction)を受賞し、一躍注目を集める。
⼭本 薫(翻訳):慶應義塾⼤学総合政策学部准教授。東京外国語⼤学外国語学部アラビア語学科卒業、東京外国語⼤学博⼠(⽂学)。専⾨はアラブ⽂学。訳書にエミール・ハビービー『悲楽観屋サイードの失踪にまつわる奇妙な出来事』(作品社、2006年)、アダニーヤ・シブリー『とるに⾜りない細部』(河出書房新社、2024年)など。
マイサラ・アフィーフィー(翻訳):エジプト出⾝。カイロ⼤学卒業後、1996年に来⽇。通訳者として働きながら、平野啓⼀郎『⽇蝕』、村上春樹『騎⼠団⻑殺し』ほか、森鴎外、太宰治、三島由紀夫らの⽇本語⼩説をこれまでに約20冊、アラビア語に翻訳している。

内容

井戸で発見された溺死体のお腹から取り出された胎児。彼には大地の「水脈を聴く」能力が宿っていた──。

ひどい頭痛に悩まされるマリアムは井戸の深淵からの「おいで、おいで」という囁きに導かれ、ついには溺死体として発見される。しかし、その体には胎児が宿っていた。無事(サーレム)に救われたことでサーレムと名付けられた息子は、耳を澄ませると地中を流れる水の音が聴こえるようになる。その噂はあっという間に広がり、避けられ孤立するようになるが、水源を探し当て村を襲った干ばつから救うことで必要とされるようになる。その評判は遠方まで轟き、15歳の少年は「水追い師」として各地で引く手あまたになるのだが──。

アラビア半島に位置し、雨のほとんど降らない小国オマーン。地下水路(ファラジュ)による独自の灌漑システムは、峻険な岩山や荒涼とした砂漠の地を潤してきた。『バグダードのフランケンシュタイン』などが過去に受賞したアラビア語圏最高の文学賞「アラブ小説国際賞」に輝く、水をめぐる傑作長編。



「気候変動や水資源の枯渇が世界的な課題となっている今日、この小説が描く「水に囚われる人間の姿」は、過去の物語ではなく、今まさに現代社会が直面する現実の縮図として読み解くことができる」(本書解説より)

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