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役割語とキャラクター~ポピュラーカルチャーをより深く理解するために~
金水 敏
編
発行年月 |
2025年06月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
8p,286p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/言語学/日本語 |
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ISBN |
9784327384937 |
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商品コード |
1040478634 |
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NDC分類 |
814.9 |
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本の性格 |
学術書/学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2025年07月4週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1040478634 |
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著者紹介
金水 敏(編者):金水 敏(きんすい・さとし)
1956年大阪生まれ。放送大学大阪学習センター所長。大阪大学大学院文学研究科名誉教授。日本学士院会員(2021年より)。文化功労者(2023年)。博士(文学)。専門は日本語文法の歴史的変化と役割語研究。主な著書に『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』(岩波書店、2003)、『日本語存在表現の歴史』(ひつじ書房、新村出賞受賞、2006)、『コレモ日本語アルカ? 異人のことばが生まれるとき』(岩波書店、2014)、『大阪ことばの謎』(SBクリエイティブ、2025)、編書に『役割語研究の地平』『役割語研究の展開』(以上、くろしお出版、2007、2011)、『〈役割語〉小辞典』(研究社、2014)、『よくわかる日本語学』(ミネルヴァ書房、2024)などがある。
内容
フィクションを読み解く2つの視点!
さまざまなフィクション作品を主に役割語によって、言語学的に読み解いていく。
フィクションには、特定の人物像と結びついた言葉づかいである「役割語」(〈老人語〉の「わし」など)を使用する登場人物が多く現れる。また、役割語に収まらない個別的なキャラクター言語というべきものを用いるキャラクター(「ツンデレ」キャラなど)も存在する。マンガ・アニメ、映画、小説、ビデオゲームなどから実例を挙げ、さまざまなキャラクターの話し方の分析を通して、役割語とキャラクターがどのようにフィクションの構造と関わるかを検証する。また、村上春樹作品における役割語と翻訳の関係にも注目する。そのほか、日本語の文字・表記のキャラクター表現への寄与についても明らかにする。役割語研究の新たな展開を示す本書は、言語学に関心が高い方だけでなく、ポピュラーカルチャーをより深く読み込み、楽しみたい方にもお薦めの一冊である。
<目次>
第1章 役割語からキャラクターへ (金水 敏)
第2章 キャラクターの「属性表現」
――ツンデレ、ボクっ子、無口系キャラ (西田隆政)
第3章 これも役割語①
――〈西洋人語〉「おお、ピエール」 (依田恵美)
第4章 これも役割語②
――キャラクター描写と社会記号資源としての日本語の文字 (松田結貴)
第5章 映画『シン・ゴジラ』の役割語 (依田恵美)
第6章 役割語でジブリアニメを読み解く
――『もののけ姫』を中心に (金水 敏)
第7章 役割語で小説を読み解く
――ケーススタディ:『海辺のカフカ』 (金水 敏)
第8章 まとめ、および《人格》について (金水 敏)
あとがき
索 引
編者・執筆者紹介