著者紹介
エイミー ブルーム(著者):1953年、米国ニューヨーク生まれ、現在コネチカット州在住。心理療法士として働くかたわら、「ニューヨーカー」「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」などに寄稿。1993年、初の短篇集『銀の水』(鴻巣友季子訳、幻冬舎)が全米図書賞最終候補に、2000年、短篇集『A blind Man Can See How Much I Love You』が全米批評家協会賞最終候補になる。ドラマや映画の脚本を手がけるとともに、イエール大学創作科で教鞭をとっていた。現在は退職し、ソーシャルワーカーとして働きつつ執筆活動を続けている。邦訳された小説には他に『リリアン』(小竹由美子訳、新潮社)がある。
神崎 朗子(著者):翻訳家。上智大学文学部英文学科卒業。訳書『存在しない女たち』キャロライン・クリアド=ペレス、『食事のせいで、死なないために』マイケル・グレガー/ジーン・ストーン、『フランス人は10着しか服を持たない』ジェニファー・L・スコット他多数。
内容
愛する人の生と死から、最期まで目を逸らさなかった著者は強靭なわけではない
ただシンプルに「愛した」のだと思う ――西 加奈子(作家)
NYタイムズベストセラー
ラスボーンズ・フォリオ賞最終選考作品
「このことを書き残してくれ」と、夫は言った――
小説家で心理療法士のエイミーは50代で、お互い別の相手と暮らしながらも建築家のブライアンと恋に落ち、結婚。しかし12年後、最愛の夫の異変に気づく――ブライアンはアルツハイマー型認知症だったのだ。
「自分の死に方は自分で決めたい。どうにかして手はずを整えてもらえないだろうか」と言う夫の希望を叶えるため、苦悩しながら手を尽くし、以前の幸せな生活、二人の出会い、ブライアンという人を振り返る愛と喪失のメモワール。