内容
本書は、第I部の確率論における基礎的な事項(大体,学部3、4年や大学院初年で学ぶ事項)と、第II部の現在、確率論で研究されている主要テーマについての概論ないし解説から構成されている。いうまでもなく、確率論は種々の偶然現象を解明、分析するための数学的方法であり、それは数学の諸分野とはもちろん、物理学や生物学等の自然科学、工学、金融理論等の経済学などと深く関わる。本書の中心をなす第II部では、このように応用分野を含む広い分野について、現代確率論の主要テーマを選んで15の章にわたって解説する。第I部ではこの第II部の理解を助けるため、また確率論を初めて学ぶ人達の学習に役立つように、確率論の基礎的概念をまとめて解説する。