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写本に描かれた本たち~西洋中世からルネサンスにみる本の象徴性と実用性~
ルーシー・フリーマン・サンドラー
著
立石 光子
翻訳
加藤 磨珠枝
監修
発行年月 |
2025年08月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
241p,16p |
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大きさ |
22cm |
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ジャンル |
和書/総記/総記/書誌・出版 |
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ISBN |
9784560091920 |
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商品コード |
1040937968 |
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NDC分類 |
020.23 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2025年10月1週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1040937968 |
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内容
写本挿絵が語る書物文化の構造、性質、存在意義
本書は、大英図書館所蔵の五~十六世紀末の貴重な写本を中心とする図版九十点あまりを土台に、いわば写本挿絵自身が語る書物の社会的、霊的役割の分析を、目で見ながら味わうものである。
序論では、書物の物理的な形式、書物の象徴性と実用性、古代からルネサンスにいたる書物のイメージの変遷、ヨーロッパ文化圏を超えた広域な書物文化についての考察がなされ、本書で扱うテーマ全体が整理されている。続く第I・II部では、キリスト教信仰における聖なる象徴としての「神の言葉」や「命の書」といった概念の視覚化、世俗写本に関しては「記憶の宝庫」や「法の重み」を代弁する本の姿が登場し、それらを知の伝統、芸術、信仰の交差する場として読み解いている。受胎告知の場面で描かれる聖母マリアの読書、文字を書く人の足元に置かれた巻物の意味……。描かれた本のページ上の微細な文字は、文字様の線にすぎない場合もあれば、聖書の一節や、天使のお告げに対するマリアの返答が記されていることすらある。
「書物」を描いた写本作品をテーマ別に展開する本書は「書物」の図像学研究の基礎となるだろう。