日常のなかの生命倫理~最後に守るべきものは何か~
山本 史華 著
内容
目次
は じ め に 第1章 死ぬとはどういうことか 1 死を語るということ 2 哲学における死 3 自然現象としての死 4 なぜ人は、死を悲しみ、怖がるのか 第2章 死を定義することは可能なのか 三徴候死と脳死 1 死の二つの定義 2 脳死について知っておくべきいくつかの基本事項 3 脳死を考えるにあたっての重要な区別 4 脳死の問題点 第3章 臓器、身体、そしていのちは誰のものか 脳死臓器移植 1 脳死の歴史、臓器移植の歴史 2 和田移植 拙速すぎた心臓移植 3 改正臓器移植法の問題点 第4章 誰かの不幸を望むことは許されるのか 脳死臓器移植の倫理的問題 第5章 なぜ死に急ぐのか 尊厳死・安楽死、緩和ケア、ターミナルケア 1 よい生とよい死 2 安楽死のいくつかの事例 3 安楽死概念の整理 4 安楽死の倫理的問題点 第6章 自分の遺伝子を残すことになぜこだわるのか ART、代理懐胎・出産、出生前診断、優生思想 1 少子化と不妊 2 少子化の現状とその原因をもう一度見直す 3 不妊と生殖補助医療技術(ART) 4 代理懐胎・出産をめぐる倫理的問題 5 我々は優生思想と手を切れたのか 6 こどもという価値の変化 第7章 希釈された危険性をどのように扱えばよいのか 低線量被曝、医学と医療の区別、IC、 生命倫理四原則、ポスト三・一一の生命倫理 1 低線量被曝という現実 2 医学と医療の違い、そしてエビデンスの分類と限界 3 科学と社会の協働と生命倫理 4 生命倫理の四原則と予防原則で解決できるか 5 新たな橋渡し倫理原則と希望 あとがき