KNOWLEDGE WORKER ナレッジワーカー



書評掲載
丸善のおすすめ度

送り火

高橋 弘希  著

在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \1,540(税込)         
発行年月 2018年07月
出版社/提供元
文藝春秋
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 120p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/日本文学
ISBN 9784163908731
商品コード 1027763960
NDC分類 913.6
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2018年08月4週
書評掲載誌 朝日新聞 2018/08/04、産経新聞 2018/08/05、読売新聞 2018/08/19、日本経済新聞 2018/08/25
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1027763960

内容

第159回芥川賞受賞作!

春休み、東京から山間の町に引っ越した中学3年生の少年・歩。
新しい中学校は、クラスの人数も少なく、来年には統合されてしまうのだ。
クラスの中心にいる晃は、花札を使って物事を決め、いつも負けてみんなのコーラを買ってくるのは稔の役割だ。転校を繰り返した歩は、この土地でも、場所に馴染み、学級に溶け込み、小さな集団に属することができた、と信じていた。
夏休み、歩は家族でねぶた祭りを見に行った。晃からは、河へ火を流す地元の習わしにも誘われる。
「河へ火を流す、急流の中を、集落の若衆が三艘の葦船を引いていく。葦船の帆柱には、火が灯されている」
しかし、晃との約束の場所にいたのは、数人のクラスメートと、見知らぬ作業着の男だった。やがて始まる、上級生からの伝統といういじめの遊戯。

歩にはもう、目の前の光景が暴力にも見えない。黄色い眩暈の中で、ただよく分からない人間たちが蠢き、よく分からない遊戯に熱狂し、辺りが血液で汚れていく。

豊かな自然の中で、すくすくと成長していくはずだった
少年たちは、暴力の果てに何を見たのか――


「圧倒的な文章力がある」「完成度の高い作品」と高く評価された中篇小説。