内容

目次

１．動物学の歴史 動物学の歴史／アリストテレスの動物学／中世までの西洋動物学／ルネサンスと動物学／博物学の興隆／顕微鏡と動物学／医学と動物学／ラマルクの進化論と動物学／ダーウィンの進化論と動物学／遺伝学と動物学／反復説の歴史／進化の総合学説とその展開／分子生物学と動物学／江戸時代の動物学／明治以降の日本の動物学／日本の動物学の主要な成果／２１世紀の動物学の展望と課題 ２．動物の多様性と分類・系統 種と学名，高次分類群／種概念／博物館と標本／動物界の分類群・系統／刺胞・有櫛・平板・海綿動物／二胚・直泳動物／腹毛・扁形・顎口・微顎・輪形・紐形動物／内肛動物・有輪動物／腕足・箒虫・苔虫動物／軟体動物／環形・有鬚・ユムシ・星口動物→環形動物に変更予定／線形・類線形動物／鰓曳・胴甲・動吻動物／有爪・緩歩動物／節足動物（多足類・鋏角類）／甲殻類／節足動物（六脚類）／毛顎動物（前口動物、 多様性、 系統）／珍無腸形動物／棘皮動物／"頭索・尾索・半索動物／魚類／両生類／爬虫類／鳥類／哺乳類／家畜・家禽に見られる多様性／動物地理／多様性の必要性／DNAバーコーディング／生物多様性情報学 ３．動物の進化 エディアカラ生物／カンブリア大爆発／大量絶滅／断続平衡説／スノーボールアース／種分化／共進化／適応放散／性淘汰／分子進化と中立理論／ミトコンドリアDNAの進化／遺伝子の進化と形態の進化／多細胞体制の成立／無脊椎動物の幼生形態と進化／脊椎動物の起源／脊椎動物のゲノム重複／脊椎動物の進化／脊椎動物の上陸／節足動物の上陸／ファイロティピック段階／相同性／ヘテロクロニー／系統樹を読む（コラム） ４．動物の遺伝と遺伝子 遺伝と遺伝子の関係／エピジェネティクス／エピスタシス／性染色体／突然変異／ゲノム／体色の遺伝システム／行動の遺伝システム／集団遺伝学／人類遺伝／解析手法としての遺伝学／X染色体不活性化／トランスポゾン／巻き貝の巻き方の遺伝／網羅的表現型解析法／ゲノム編集／分子系統解析／QTL解析／動物遺伝資源 ５．動物の細胞　 原核細胞と真核細胞／細胞膜／核膜と核マトリクス／小胞体とゴルジ体／エンドサイト―シスとエキソサイト―シス／ミトコンドリア／細胞骨格／内膜系輸送（細胞内物質移動）／細胞接着／細胞周期と細胞分裂／細胞質分裂／細胞成長因子／染色体／細胞加齢とテロメア／アポトーシス／がん細胞／カルシウムと細胞機能／ヒートショックと温度センサー／メカノトランスダクション／HIF（低酸素誘導因子）／細胞の生存に必要な微量生元素／DNA修復／細胞機能とエピジェネティクス／幹細胞／細胞運動 ６．動物の発生 発生現象における基本問題／さまざまな動物の発生／有性生殖と無性生殖／生殖細胞と体細胞／性の決定／生殖幹細胞／配偶子形成／減数分裂／輸卵管の役割／受精／単精受精と多精受精／卵割／胚葉形成／細胞の接着と組織形成／分節化／頭尾軸/背腹軸形成／左右軸形成／神経系の発生／眼の形成／皮膚と毛の形成／体節由来の組織の発生／神経堤細胞／筋肉形成／骨形成／泌尿生殖器官の発生／心臓と循環器系の発生／内胚葉由来の組織•器官の発生／肢芽の発生／両生類の変態／成虫原基／再生／エイジング／iPS細胞とES細胞／生物の形態形成と反応拡散系 ７．動物の生理と神経系 浸透圧調節／動物の温度調節／心循環系の多様性／排出機能／水チャネル／動物の呼吸の多様性／神経系とその多様性／昆虫の微小脳／頭足類の巨大脳／脊椎動物の脳／ニューロン（神経細胞）の形態・構造・機能／神経伝達物質とイオンチャネル・受容体／グリア細胞と脳の機能／神経回路網における情報処理と統合／感覚系の構造と機能／視覚（光受容）／味覚（化学受容）／嗅覚（化学受容）／ 聴覚・触覚・痛覚（機械受容）／Gタンパク質／中枢神経系の構造と機能／中枢神経系における感覚情報の処理、統合／中枢神経系による運動制御／神経系の可塑性：記憶と学習／効果器系の構造と機能／筋収縮制御／繊毛・鞭毛運動の制御／概日リズム／動物の光周性／nonREM睡眠とREM睡眠／神経回路網形成と神経投射問題／神経系の起源についての驚くべき議論（コラム） ８．動物の内分泌 ホルモンの定義／内分泌学の歴史（年表）／日本人が決めたホルモン／分泌の仕組み／内分泌かく乱化学物質／ホルモン受容体／内分泌機構のフィードバック／ホルモンの作用濃度／プロセッシングと生合成／化学コミュニケーションのはじまり／ステロイド化合物／脊椎動物の分泌器官／下垂体の発生と機能／神経・ホルモン・免疫の相関／ストレスとホルモン／血球とホルモン／水・電解質代謝／体色とホルモン／リズムとホルモン／行動とホルモン／社会性行動とホルモン／変態とホルモン／性とホルモン／摂食行動とホルモン／昆虫の内分泌／サンゴ・ウニ・タコなどの内分泌／内分泌機構の進化／元素とホルモン ９．生体防御 動物の生体防御：概説／自己・非自己認識と認識分子の進化／適応免疫の進化ー共通性と多様性／創傷治癒／マクロファージの起源／抗菌ペプチド／レクチン／補体系の進化／ショウジョウバエの腸管免疫と恒常性維持の分子機構／カブトガニの感染防御機構／無顎類における適応免疫の進化／貪食作用を持つB細胞／変態にかかわる免疫の自己・非自己認識／受精と生体防御(コラム）／原核生物における防御機構ー制限酵素とCRISPR(コラム）／新型インフルエンザの脅威(コラム） １０．動物の行動 動物行動学の歴史と視点／行動の分類と進化／運動能力／感覚能力／鍵刺激／行動発現機構／定型的行動／獲得的行動／定位／建築行動／感情と情動／動物の知性／群れと社会性／行動の発達／さえずりの発達／血縁淘汰／真社会性／協力行動の進化／コミュニケーション／配偶システム／ディスプレイ／配偶者選択／同性間競争／性的対立／代替繁殖戦術／子の世話／多回交尾／性転換／なわばり／捨て身の行動（コラム） １１．動物の生態 個体群／群集生態／進化生態／ゲノム生態学の最前線／生態系／保全生態／生物地理／ボルバキア／表現型可塑性／性比／季節適応／繁殖干渉／フェロモン／擬態／ゲーム理論／最適採餌―効率の良い餌の選び方と餌場を離れるタイミング／スケーリング／左右性／繁殖戦略／競争／托卵／寄生共生／食物網／ミクロコズム／バイオロギング／安定同位体／化学合成生物群集／外来生物／働かないアリ（コラム） １２．バイオミメティクス 動物学と工学の融合となるバイオミメティクス／バイオミメティクスの歴史と概念／海洋生物学とバイオミメティクス／海綿の水路ネットワークとその応用／ホヤのオタマジャクシ幼生に学ぶ遊泳機構／付着生物フジツボに対するハイドロゲルの抗付着効果／クモ糸シルクを紡ぐカイコ／動物の結合タンパク質による無毒化とその応用／不凍タンパク質とその応用／哺乳類の聴覚振動伝導の解明と応用／エコロケーションとソナー技術への応用／振動により害虫の行動を操作する／昆虫・植物間に働く情報と植物保護／昆虫の嗅覚系を利用した匂いセンサー／飛んで火に入る夏の虫の行動メカニズム／動物の構造色／昆虫の構造色とその応用／動物の接着機構／砂漠に生息するトカゲの鱗のミクロ荷重での低摩擦・摩耗性／甲殻類の表面構造に学ぶ水路形成／昆虫の体表構造に学ぶ低摩擦バイオミメティクス／NanoSuit法による昆虫超微細構造の機能解明／ナノスーツ法を用いたウイルスカウンティング／移植細胞を用いた脳組織の再生／動物の特殊な機能を規範としたロボット／飛翔のメカニズムとロボットへの応用／博物館とバイオミメティクス／昆虫の微細構造のデータベース化と機能の検索／バイオミメティクスの産業応用／カタツムリに学んだ汚れないタイル（コラム）