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書評掲載

日刊イ・スラ~私たちのあいだの話~

イ・スラ  著

原田里美, 宮里綾羽  翻訳
在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \1,980(税込)         
発行年月 2021年11月
出版社/提供元
朝日出版社
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 286p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/中国文学
ISBN 9784255012636
商品コード 1033962215
NDC分類 929.14
書評掲載誌 朝日新聞 2022/02/12、毎日新聞 2022/03/05
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1033962215

著者紹介

イ・スラ(著者):1992年、韓国・ソウル生まれ。「日刊イ・スラ」の発行人であり、ヘオム出版社の代表。雑誌ライター、ヌードモデル、文章教室の講師として働きながら、2013年に短編小説「商人たち」でデビュー。作家活動を始める。2018年2月、学資ローンの250万円を返済するために毎日1本、文章をメールで送るセルフ連載プロジェクト「日刊イ・スラ」を開始。たちまち大きな反響を呼び、半年分の連載をまとめて同年10月に刊行された『日刊イ・スラ 随筆集』(へオム出版社)は600ページ近い分量にもかかわらずベストセラーとなる(2018年の全国独立書店が選ぶ「今年の本」に選出)。「日刊イ・スラ」はその後もシーズンを重ね(現在は休載中)、随筆集『心身鍛錬』、インタビュー集『清らかな尊敬』、書評集『あなたはまた生まれるために待っている』など、これまでに9冊の本を出版。エッセイ、インタビュー、書評、コラム、漫画など、ジャンルを越えて執筆する。今も週に一度、10代の若者に文章を教えていて、イベントでは歌も歌う。毎朝の日課は、逆立ち。
原田里美(翻訳):1977年、東京都生まれ。アートディレクター、グラフィックデザイナー。2012年から新大久保語学院で韓国語の勉強を始め、現在は韓国文学クラスに在籍中。2016年からソウル大学語学堂に留学し、その間にソウル市内の本屋を30軒ほどめぐる。
宮里綾羽(翻訳):1980年、沖縄県那覇市生まれ。多摩美術大学卒業。那覇市栄町市場にある宮里小書店の副店長。著書に『本日の栄町市場と、旅する小書店』(ボーダーインク)。

内容

27歳の私は “毎日” 文章をメールで送り始めた。

学資ローン返済のために
ひとりで始めた「日刊」連載プロジェクト。
恋人、家族、友人、文章教室、日々の運動。
愛すべき他人から発見した、私たちと“地続き”の話。

韓国の新星を日本初紹介。
みずみずしい随筆(エッセイ)の息吹。

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2018年、当時27歳だったイ・スラは、250万円の学資ローンを返済するために、毎日1本、文章を書いてメールで配信する連載プロジェクトを始めた。その名も「日刊イ・スラ」。

「誰からも依頼されずに文章を書きます。月・火・水・木・金曜日は連載して、週末は休みます。購読料は1カ月で1万ウォン(約千円)、20編送ります。1編が500ウォンなので、おでん一串よりは安いですが、それ以上に満足していただけるように努力します」

連載はたちまち反響を呼び、その半年分の文章をまとめた『日刊イ・スラ 随筆集』は600ページ近い分量にもかかわらずベストセラーになる(2018年の全国独立書店が選ぶ「今年の本」にも選出)。

書かれているのは、子供時代の淡い恋心、山登りでの祖父との喧嘩、恋人と誕生日に交わした言葉、文章教室での子供たちの作文、母が自分を妊娠したときの記憶、ヌードモデル時代の話……。「日記」のような形式でありながら、1本1本が独立した短いエッセイ。日常に転がっている愛とおかしみが、ときに文体を変えて、みずみずしく描き出される。

日本語版『日刊イ・スラ』は、イ・スラ初の散文集『日刊イ・スラ 随筆集』と、プロジェクトのシーズン2をまとめた『心身鍛錬』の2冊から、41編の文章を厳選してオリジナル版とした。韓国の新しい書き手を日本で初めて紹介する。

「何かについて気になり始めたら、私たちは動きだす。好奇心は愛の始まりだから」
……(「手紙の主語」)

「あなたを身ごもったときのことを正確に記憶している、と母は言った」
……(「懐胎」)

「逆立ちをしながら祖父のことを考えた。祖父もよく逆立ちをする」
……(「あなたがいるから深いです」)

最善を尽くしたら私は絶対に転ばなかった。テウもそうだったはず。
……(「滑って転ぶ練習」)

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