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ルポ年金官僚~政治、メディア、積立金に翻弄されたエリートたちの全記録~

和田 泰明  著

在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \2,420(税込)         
発行年月 2024年04月
出版社/提供元
東洋経済新報社
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 446p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/社会科学/社会保障・社会福祉・社会政策 /社会保障・社会福祉・社会政策
ISBN 9784492224168
商品コード 1038088856
NDC分類 364.6
基本件名 年金
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2024年05月3週
書評掲載誌 読売新聞 2024/06/09、日本経済新聞 2024/06/15、朝日新聞 2024/07/13
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1038088856

著者紹介

和田 泰明(著者):和田 泰明(ワダ ヤスアキ)
1975年生まれ。広島県出身。1997年岡山大学法学部卒業後、山陽新聞社入社。上京後、大下英治事務所を経て、『週刊ポスト』記者に。2004年5月、「小泉首相の年金未納は6年8か月」をスクープ。2005年4月から2024年2月まで『週刊文春』特派記者として、主に政治記事を担当した。著書に『小池百合子 権力に憑かれた女:ドキュメント東京都知事の1400日』(光文社新書)がある。

内容

100年安心は、まやかしなのか、不安を煽ったのは、誰か──。

 2025年、国民の5人に1人が後期高齢者になる。この国の年金制度はどうあるべきなのか。その解は、年金官僚たちの壮絶な攻防のドラマの中にちりばめられている。

***

 私は「年金ブーム」の1年半ほど、ほぼ毎号、『週刊ポスト』の年金取材に明け暮れた。徹夜もしょっちゅうだったが、20代後半という若さ、知識を吸収する喜びがあり、記者としての手ごたえを感じた時期だ。私の記者人生の〝青春〟であった。
 ただし、いくらメディアが激しく批判をしたところで、法律が大きく修正されることはなく、順調に成立した。社会保険庁は解体に追い込まれたが、それで国民生活が良くなったのか、今もって実感がない。
 恥を忍んで言えば、「マクロ経済スライド」が人口減少、平均余命の延びによる調整に過ぎないことを、私は本書の取材で初めて理解した。制度の本筋とずれた所を、懸命に掘り下げていたのである。年金取材にどっぷり浸かった私ですらそうだから、一般国民が知るよしもないだろう。
 2005年に『週刊文春』に移籍してからも、編集部は私に、年金の記事を数多く担当させてくれた。年金は、私にとって〝背骨〟のような取材対象であり続けた。
 本来、私は記者として何を報じるべきだったのか。こうまでメディアを、私を、惹きつける年金とは一体何なのか──。それを解き明かし、ノンフィクション作品として世に問いたいと決意したのが、本書執筆の動機である。

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