医薬分子生物学 改訂第4版
野島 博 著
内容
目次
第1章 遺伝子とは何か 1 遺伝学の始祖,メンデル 2 近代遺伝学の発展 3 細胞の微細構造と細胞を構成する物質 4 タンパク質の構造と機能 5 核酸の構造と機能 6 遺伝子の実体はDNAだった! 第2章 遺伝子の分子生物学 1 DNAの二重らせん構造 2 複製 3 転写 4 翻訳 5 突然変異と遺伝子組換え 6 染色体の構造 7 テロメアとテロメラーゼ 8 セントロメア 9 ミトコンドリア 第3章 ゲノムの分子生物学 1 ヒトゲノムの遺伝子地図 2 ヒトゲノムプロジェクトの成就 3 ヒトのゲノム情報の概略 4 ゲノムを占拠するトランスポゾン 5 機能性RNA:「RNA新大陸」の発見 6 RNA編集 7 エピジェネティックス 8 ヒト以外の生物のゲノム情報 9 バイオインフォマティクス 第4章 細胞の分子生物学 1 細胞のシグナル伝達 2 細胞周期 3 老化 4 アポトーシス 5 エンドサイトーシス 6 エクソソーム 7 小胞体ストレス応答 第5章 病気の分子生物学 1 遺伝子の変異を原因とする遺伝性疾患 2 多因子性遺伝性疾患と糖尿病 3 脂質異常症 4 肥満体質の遺伝 5 繰り返しの数が原因となるトリプレット・リピート病 6 筋ジストロフィー 7 筋萎縮性側索硬化症と脊髄小脳変性症 8 アルツハイマー病 9 ヒトにもある狂牛病 10 狂牛病の病原体としてのプリオン 11 パーキンソン病 12 がん遺伝子 13 がん抑制遺伝子 14 がんの多段階発症説 15 腸内フローラと病気 16 遺伝子の水平伝播 第6章 薬の分子生物学 1 薬理作用の基礎 2 ホルモン 3 細胞膜受容体 4 チロシンキナーゼ 5 核内受容体 6 カルシウムイオン制御 7 その他のイオンチャネル 8 生理活性ペプチド 9 プロスタグランジン系 第7章 遺伝子工学の基礎と応用 1 遺伝子操作技術の誕生 2 遺伝子操作技術を担う酵素群 3 分子生物学の発展 4 ベクターの開発 5 PCRの開く無限の可能性 6 高速DNA塩基配列決定法 7 組換え体の大量発現 8 組換えタンパク質の検出と解析 9 RNA干渉 10 役に立つリボザイム 11 アンチセンスRNAとコードブロッカー 12 アプタマー 13 ペプチド核酸 14 アブザイム 第8章 ゲノム編集と人工生命 1 ゲノム編集の原理 2 細菌の獲得免疫系としてのCRISPR-Cas9 3 CRISPR-Cas9技術の実際の運用 4 CRISPR-Cas9技術の展開 5 ゲノム編集技術の医療への応用 6 ゲノム編集技術の農作物への応用 7 ゲノム編集技術の畜産への応用 8 ゲノム編集技術の漁業への応用 9 ゲノム編集と創薬(抗生物質) 10 新たな人工生命 11 新しい技術の危険性と規制 第9章 再生医学と医薬品 1 胚操作とキメラ生物 2 クローン動物 3 体細胞クローンヒツジ 4 発生工学の誕生とトランスジェニックマウス 5 遺伝子ターゲッティングとキメラ生物 6 遺伝子ノックアウトマウス 7 遺伝子ノックインと組織特異的な遺伝子ノックアウト 8 幹細胞と再生医学 9 iPS細胞 第10章 バイオ医薬品 1 初期のバイオ医薬品 2 分子標的医薬品 3 分子標的抗体医薬品 4 Fc融合タンパク質製剤 5 ペプチド製剤とタンパク質製剤 6 ペプチドワクチン製剤 7 がん光免疫療法 第11章 遺伝子の診断と治療 1 病気の原因としての遺伝性素因と環境因子 2 遺伝子変異の種類と遺伝子診断 3 遺伝子マーカー 4 SNPタイピング技術 5 ハップマップ計画と医療の個別化 6 コピー数多型 7 DNA採取法 8 金メダル遺伝子 9 遺伝子治療の歴史と実例 10 がんウイルス療法 第12章 ゲノム創薬と先端医療 1 ゲノム創薬科学とは 2 ゲノム創薬の基盤となる薬理ゲノミクス 3 トランスクリプトームから得られるゲノム創薬情報 4 DNAマイクロアレイ 5 バイオチップ(バイオアレイ) 6 プロテオームとプロテオミクス 7 ゲノム創薬への戦略 8 がんゲノム医療 9 ナノ技術と薬物送達システム 10 光免疫療法 参考文献 索引