家族看護を基盤とした地域・在宅看護論 第6版
内容
目次
第1部 地域の人々のくらしを支える看護とは 第1章 くらしのなかにある看護 〇はじめに 〇在宅看護論から地域・在宅看護論へ ・在宅看護論で考えてきた退院支援の意味 ・在宅看護論で大切にしてきた「本人の願いをかなえる看護」 ・在宅看護実践の広がり 1 私たちのくらし 1)1日から1週間のくらし 2)1ヵ月から1年のくらし 2 私たちのくらしを支えているつながり 1)いま私が食べるものはどこから来るのか 2)食べられなくなる原因は何にあるのか 3)自立してくらすとはどういうことか 3 くらしのなかにある看護 第2章 地域のなかにあるくらし 1 地域社会とは何か 1)地域社会と看護 2)地域社会の構造と構成要素 2 地域社会と人々との関係―くらしや健康に影響を与えるもの 1)健康を決定する社会的決定要因に働きかける必要性 2)くらしや健康に影響を与える要因:経済動向と人口 3 地域における看護の実際 1)地域社会を考慮した個人を対象とした看護 2)地域社会をよりよくするための看護 第2部 地域にくらす家族を対象とした看護を学ぶ 第3章 家族について学ぶ 1 家族とは何だろう 1)看護における家族の定義 2)家族の機能とは 3)家族を理解するための基礎理論 4)わが国の家族の変遷-家族はどのように変化してきたのか 5)現在のわが国の家族の特徴-小規模・多様化する家族 2 要介護者を介護する家族について学ぶ 1)要介護者を介護する家族の状況 2)介護によって家族にもたらされる影響 第4章 家族看護の実践について学ぶ 1 家族を看護するとはどのようなことか 1)家族看護の目的・目標 2)看護を看護する基本姿勢-パートナーシップの確立 2 援助対象の家族を理解する 1)家族像を形成するための視点 2)家族像を形成するための枠組み 3)情報をどのようにして得るか 4)渡辺式家族アセスメント/支援モデル 3 在宅看護における家族への援助 1)個々の家族成員に対する援助 2)家族成員間の関係性に働きかける援助 3)家族の社会性に働きかける援助 4 在宅療養のプロセスと援助の課題 1)在宅療養が目指すものと看護の役割 2)病状の変化に応じた在宅看護のポイント 5 在宅における家族看護の実際 1)「中年シングル」介護を支援する 2)遠距離介護に取り組む家族への支援 3)8050問題に取り組む家族 第3部 くらしを支える看護の実践 第5章 くらしを支える看護の基本 1 在宅でのくらしを継続するための日常生活支援 1)身体の生理機能を整える 2)日常生活を維持する 3)家族なりのやり方をサポートする 4)ケアチームでの連携と協働 2 食事と排泄への支援 1)食事と排泄にかかわる生活を整える 2)食事と排泄への支援方法 3)家族なりのやり方をサポートする 4)ケアチームへの情報提供と情報収集 3 移動の支援 1)移動の意義 2)移動を支援するための鉄則 4 活動と睡眠への支援 1)活動と睡眠の生理的機能を整える 2)日常生活のリズムを維持する 3)家族なりのやり方をサポートする 4)ケアチームへの情報提供と情報収集 5 清潔と感染予防への支援 1)清潔の保持と感染予防の環境を整える 2)日常のリズムを維持する 3)家族なりのやり方をサポートする 4)ケアチームへの情報提供と情報収集 6 コミュニケーション促進への支援 1)日常生活のなかでのコミュニケーション 2)尊厳を保つためのコミュニケーション 3)事例で考えるコミュニケーション 4)多職種連携におけるコミュニケーション 7 くらしの場における安全管理 1) 転倒・転落の防止 2) 誤嚥・窒息の防止 3) 熱中症の予防 4) 熱傷の防止 5) 閉じこもりの防止 6) 独居高齢者と火災予防 第6章 加齢や病いとともにある人と家族を支える 1 年をとることを支える 1)年をとることで現れる変化とくらし 2)予防的にくらすことを支える 3)穏やかな療養生活を支える 2 慢性疾患をもつ人と家族のくらしを支える 1)自宅で療養する慢性疾患をもつ人と家族の理解 2)慢性疾患をもつ人への在宅看護 3)事例でみる外来看護の実際 3 医療依存度の高い人と家族のくらしを支える-難病を例に 1)難病をもつ人と家族のくらし 2)難病をもつ療養者の支援の背景 3)難病療養者の支援の実際–療養行程に沿って 4)訪問看護支援の実際-在宅での多職種連携 4 精神疾患をもつ人と家族のくらしを支える 1)自宅で療養する精神疾患をもつ人と家族の理解 2)精神疾患をもつ人への在宅看護 3)精神科訪問看護の実際 5 在宅療養児と家族のくらしを支える 1)在宅療養児の動向 2)在宅療養児と家族の理解 3)ライフステージに応じた支援の実際 4)多職種連携・社会資源の活用 6 穏やかな看取りを支える 1)人生の最終章のケアの重要性と看護 2)高齢者の看取りと家族の支援 3)がん療養者の看取りと家族の支援 4)心不全療養者の看取りと家族の支援 5)連携とチームケア 6)家族や疑似家族を支える 7)多様な場における看取りの実践・地域の看取りの文化を醸成する 第7章 在宅療養者の権利の保障 1) 療養者は自己決定権を有する存在 2) 療養者が有している権利 第4部 くらしを支える看護にかかわるシステム 第8章 在宅ケアシステム 1 地域包括ケアシステムにおける在宅ケア 1)地域包括ケアシステムの発展の経緯 2)地域包括ケアシステムの具体的内容 3)地域包括ケアシステムにおける在宅ケア 2 訪問看護サービス 1) 訪問看護とは 2) 訪問看護制度の確立 3) 実施機関別にみた訪問看護 4) 訪問看護サービスの報酬体系 3 訪問看護の展開 1) 看護小規模多機能型居宅介護 2) 療養型通所介護 3) 定期巡回・随時対応型居宅介護 Topics1 訪問看護師によるインフォーマルなサービス Topics2 諸外国における在宅ケアシステム 第9章 くらしの危機に備える 1 各家庭での備え 1)住まいのなかの危険を見つけてみよう 2)備蓄について考えよう 3)非難の考え方 2 学校や病院、訪問看護ステーションでの備え 3 自分たちがくらす地域の特性を調べてみる 1)ハザードマップを見る 2)地域での防災を知る 4 災害発生時に自分たちは何をするのか 第5部 くらしを支える看護をさらに深める 第10章 医療的ケアが必要な人のくらしを支える技術 1 在宅経管栄養法 1)在宅経管栄養法の理解 2)経管栄養法の支援の実際 3)本人と家族への支援 4)栄養物、器具、衛生材料などの調達と処理方法 5)社会資源の活用と多職種との連携 2 在宅人工呼吸療法 1)在宅人工呼吸療法の理解 2)在宅人工呼吸療法の実施に向けた支援体制 3)在宅人工呼吸療法の支援の実際 4)起こりやすいトラブルと予防・対処方法 5)療養者・家族への支援 6)コミュニケーションの方法 7)社会資源の活用と多職種との連携 3 在宅中心静脈栄養法 1)在宅中心静脈栄養法の理解 2)在宅中心静脈栄養法を行う療養者や家族への看護の実際 3)本人や家族への支援および対応 4)多職種との連携 4 在宅酸素療法 1)在宅酸素療法の理解 2)在宅酸素療法を行う療養者や家族への看護の実際 3)社会資源の活用 4)多職種・多機関との連携 5 間欠導尿および膀胱留置カテーテル管理 1)間欠導尿・膀胱留置カテーテルの理解 2)間欠導尿・膀胱留置カテーテルに対する看護の実際 3)本人や家族への支援 4)社会資源の活用と多職種との連携 6 ストーマケア 1)ストーマの理解 2)ストーマ保有者や家族への支援の実際 3)社会資源の活用と多職種との連携 7 疼痛コントロール 1)痛みの理解 2)疼痛コントロールを行いながらくらす人への支援の実際 3)服薬管理の支援 4)鎮痛薬の管理 5)痛みに対する看護ケア 6)療養者と家族とのコミュニケーション 7)多職種との連携 第11章 事例から学ぶ-看護が支えるさまざまな人のくらし "1 高齢者のくらしを支える-看護のかかわりから「参加」ができるようになった実さん" "2 慢性疾患をもって生活する人を支える-家族や友人の働きかけで、介護を受け入れるようになった進さん" "3 超重症児の退院後の療育を支える-母としての自信と母子の愛着をはぐくむ看護" "4 医療依存度の高い人のくらしを支える-希望がかなったことで積極性を取り戻し、日常生活の変化や療養環境の整備につながった浩さん" "5 精神疾患をもつ人のくらしを支える-病状の悪化をともに乗り越え再入院を防ぐ" "6 穏やかな看取りを支える ホームホスピスで穏やかに亡くなった「死にたくなかった」美代子さん" 第12章 歴史を学ぶ-くらしのなかの看護はどのようにして変遷してきたのか 1 近代看護の歴史における在宅看護の位置づけ 2 在宅看護の2つの潮流 1)巡回看護婦制度の発足 2)派出看護婦制度の発足 3 在宅看護の歩み 1)明治時代から第二次世界大戦まで 2)第二次世界大戦敗戦から高度経済成長期に至るまで 3)高度経済成長期から高齢化社会突入まで 4)1970年代から介護保険法の制定まで 4 介護保険制度の創設以降 1)介護保険制度創設に至る経緯 2)介護保険制度創設の基本理念とねらい 3)介護保険法施行後の評価と改正 5)介護保険法施行後の在宅看護活動の変遷 5 時代の要請に応える看護のありよう