内容
「ジェノグラム」は,家族の歴史と構造がもたらす強力な「事実の力」を記録するための基本フォーマットである。家族構成とライフサイクルを通して家族が遭遇するさまざまな出来事が形成する時間的・空間的な構造は,世代を超えて家族メンバーの機能に影響を及ぼし,ときに個々人を追いつめる。臨床家は,家族を含む関係のネットワークを理解し家族と共有することで解決の糸口を見いだしていく。多くの著名人の家系をサンプルに典型的な家族の構造と機能を検討し,必要な情報の収集,解釈・仮説設定の方法を示す本書は,あらゆる臨床において実施されるべき家族アセスメントの指針となる名著である。