内容
バウムテストを使うには、その本質を理解し、正確な解釈法を学び、実践の場で迅速に、かつ的確な判断をつけなければならない。本書では、第1・2章で文献展望を行い精神医学史研究まで踏み込み、第3章ではテスト実施方法と解釈について、描画の観察やさまざまなサインの組み合わせから検討することを述べている(サインにはそれぞれの心理学的意味があるが他のサインとも照合してみる必要がある)。第4章では、バウムテストとそれ以外に実施した描画全般から、心理学的な意味について論じ、第5章では木の象徴性について、第6章では実際に行った症例について報告している。この本で、バウムテストを読めることができるようになるだろう。だが、バウムテストだけでなく、生育歴・問題行動の記録・他の投影法検査とともに実施をしてデータを集め、人を観察する目を養うことが必要である。