構築主義とは何か
内容
目次
はじめに[上野千鶴子] 序章 構築主義の系譜学[千田有紀] 1 構築主義の問題系 2 構築主義か構成主義か? 3 constructionism と constructivism 4 社会問題をめぐる系譜 5 物語叙述をめぐる系譜 6 身体をめぐる系譜 7 おわりに 第一章 臨床のナラティヴ[野口裕二] 1 医療化 2 病いの意味と語り 3 ナラティヴ・セラピー 4 三つの社会的構成 5 二つの物語 第ニ章 言説分析と構築主義[赤川学] 1 二つの constructionism――構成主義と構築主義 2 本質主義 VS 構成主義 3 客観主義 VS 構築主義 4 言説分析の方法 第三章 文学とジェンダー分析[飯田祐子] 1 文学の政治性 2 日本のフェミニズム批評 3 ジェンダーの記号性 4 文学とジェンダー分析 5 主体のレベル 6 行為としての〈女〉 7 文学という領域 第四章 〈文化〉?〈女〉?――民族誌をめぐる本質主義と構築主義[中谷文美] 1 はじめに 2 人類学の「ポストモダン的転回」――本質主義批判 3 アイデンティティの政治――構築主義批判 4 フェミニズムの隘路と人類学 5 フェミニスト民族誌の可能性 6 おわりに 第五章 歴史学における構築主義[荻野美穂] 1 「歴史の再審」について 2 「言語論的転回」の挑戦 3 ジェンダーと「空っぽのカテゴリー」 4 「歴史相対主義」の問題 第六章 構築主義と身体の臨界[加藤秀一] 1 客体としての身体、観念としての身体、現実としての身体 2 過程としての身体 3 二つの本質主義とその批判 4 身体の物質性、あるいは、身体は存在しない 第七章 構築されるセクシュアリティ――クィア理論と構築主義[伊野真一] 1 問題設定 2 レズビアン&ゲイ・スタディーズと構築主義 3 クィア・パースペクティヴの構築 4 理論と現実の交渉 5 理論と実践の交渉 6 「本質主義/構築主義」の彼岸 第八章 「資本主義社会はもはや異性愛主義を必要としていない」のか――「同一性(アイデンティティ)の原理」をめぐってバトラーとフレイザーが言わなかったこと[竹村和子] 1 社会構築主義と本質主義の皮肉な共犯関係 2 同一性(アイデンティティ)と他者性 3 資本主義社会と異性愛主義 4 承認の政治の脱構築 5 補遺――プロセスとしての希望の一事例 第九章 〈構築されざるもの〉の権利をめぐって――歴史的構築主義と実在論[北田暁大] 1 殺人の制作? 2 反実在論と構築主義 3 存在の金切り声 4 結語――〈構築されざるもの〉の権利 構築主義とは何か――あとがきに代えて[上野千鶴子] 1 はじめに 2 構築主義とは何か――系譜・理論・方法 3 カテゴリーの政治 4 カテゴリーの物質性 5 アイデンティティの政治 6 歴史相対主義を越えて 7 エイジェンシーとパフォーマティビティ――カテゴリーの変革へ向けて 事項索引 人名索引