水を科学する
川瀬 義矩 著
内容
目次
第1章 水の役割—地球は水に支配されている— 1 人間にとって重要な水 1-1 人間の体の60%は水からできている 1-2 水が人間の体温を調整している 1-3 人間の祖先は水の中(海)で誕生した?—体液と海水の成分は似ている— 2 水の循環が地球の気象を支配している 2-1 水は生命が生きやすい環境を作っている 2-2 水は汚染物質を拡散している—生物濃縮と酸性雨— 2-3 異常気象も水によって演出されている—エルニーニョとラニーニャ— 2-4 森林破壊と水の関係は 2-5 環境の改善に水を利用する 3 おいしい水と健康によい水—おいしい水を求めて— 3-1 水道水—結構おいしい水— 3-2 おいしい水の要素 3-3 水の種類と値段はいろいろ—機能化すると値段は高くなる?— 3-4 ミネラルウォーター—大地が作るおいしい水— 3-5 健康によい水—スポーツドリンク— 4 食品の水—料理の味も水次第— 4-1 食品に含まれている水の働き 4-2 電子レンジによる調理も水のおかげ—摩擦熱で食品を直接温める— 4-3 フリーズドライ—凍らせてから乾燥させる— 第2章 水は特殊な液体—水の構造と性質— 1 水分子の構造—極性を持つ構造— 2 水の状態—通常の温度と圧力で固体,液体そして気体にもなるめずらしい物質— 3 水の特性—水は特徴的な性質を多く持った不思議な物質である— 3-1 水は氷になって体積を増やす—4℃の不思議— 3-2 水の融点と沸点は一般の物質に比べて異常に高い—大きな熱を奪う水— 3-3 水は比熱(熱容量)が高い—水は暖まり難く冷め難い— 3-4 水の表面張力は大きい—体のすみずみまで血液が行き渡る— 3-5 水の粘度は温度が高くなると減少する—流体の流れやすさ— 3-6 水は物質を溶かしやすい—物質を溶かして輸送する— 4 重水と軽水—重水は軽水よりも特異な水— 5 超臨海水—液体であって気体でもある流体— 6 高温高圧の水(亜臨界水)と高温高圧水蒸気—反応性に富んだ水— 第3章 機能水—活性化の方法と利用法— 1 自然による機能化—自然が活用化した水の利用— 1-1 海洋深層水—海洋が活用化した水の利用— 1-2 海洋深層水氷—海洋が持っている資源の利用— 1-3 海水から採取され利用されている資源—塩— 1-4 淡水化—豊富にある海水を真水にする— 1-5 水産資源—海洋が育む資源の行方は?— 1-6 海水および海底の鉱物資源:海水溶存資源・熱水性鉱床・マンガン団塊—海洋は資源の宝庫である— 1-7 ハイドレート—深い海底に眠る新しい資源とは— 1-8 二酸化炭素の海洋隔離—地球温暖化の解決策になるのか?— 1-9 海洋温度差発電・波力発電・潮汐発電—海要は巨大なエネルギー源である— 1-10 地熱発電:水蒸気と熱水—クリーンな国産エネルギーがある— 1-11 高温岩体・マグマ—熱エネルギーを水の気化を利用して取り出す— 1-12 温泉—古くから利用してきた地熱エネルギーでリラックス— 1-13 水力発電—水の位置エネルギーを利用した発電— 1-14 太陽光温水器—水を使って太陽エネルギーを利用する— 1-15 ナチュラルウォーター—自然が作り出すミネラルが溶け込んだ恵みの水— 2 人工的な機能水—意図的に活性化した機能水— 2-1 水道水—安全な飲み水を作る(原水を活性化による飲料水に変える)— 2-2 浄水器でおいしい水—活性炭と膜で活性化する— 2-3 おいしい氷—活性化された氷— 2-4 医学的な水:スポーツドリンクと生理食塩水 2-5 超純水—限りなく純度100%を求めた機能水— 2-6 下水処理—きれいな水にして自然に返す。さらに,下水を資源に変える— 2-7 電解水—電気分解で得られる機能水— 2-8 超臨界・亜臨界水 2-9 過熱水蒸気・高温高圧水蒸気—水蒸気の持っている機能とは— 2-10 高圧水—高圧という機能を利用した技術— 2-11 溶存ガス制御水—オゾン,水素などを溶解することで機能を持った水— 2-12 脱気水—溶存ガスを脱気して活性化した水— 2-13 超音波処理水—超音波を照射して活性化— 3 科学的根拠が示されていない機能水—いろいろある「不思議な水」— 3-1 π(パイ)ウォーター—水のパイ化って何なの?— 3-2 波動水(薬石水)—自然鉱石により処理して活性化した水?— 3-3 電磁場処理水(磁気処理水)—磁気処理で水はどう変わったの?— 3-4 活性水素水—活性水素って何? 有名な奇跡の水である ドイツのノルデナウ地区の湧水も活性水素水って本当?— 第4章 これからの水と人間—環境に優しい水— 1 健康に役立つ水 1-1 水耕(養液)栽培による植物工場—安全な食料の確保につながるのか— 1-2 水と光触媒による健康的な居住空間—酸化分解力と超親水性でクリーニング— 2 環境に役立つ水 2-1 超臨界水酸化分解—ダイオキシンやPCBなどを無害化— 2-2 雨水の利用—大切な自然の恵みの有効利用— 3 エネルギーに役立つ水 3-1 自らの水素の製造—燃料を作り出す— 3-2 携帯機器用小型メタノール燃料電池—燃料の原料はメタノールと水— 3-3 ハイドレートによる天然ガスの輸送 3-4 水を使ったヒートポンプ—低い温度から高い温度へ熱をくみ上げる— 索 引