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デジタル・ジャーナリズムは稼げるか~メディアの未来戦略~
夏目 大
翻訳
茂木 崇
監修
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在庫状況
お取り寄せ
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お届け予定日
10日間
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価格
\2,420(税込)
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発行年月 |
2016年05月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
37p,432p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/総記/総記/書誌・出版 |
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ISBN |
9784492762257 |
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商品コード |
1020453944 |
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NDC分類 |
070 |
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基本件名 |
ジャーナリズム |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2016年07月1週 |
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書評掲載誌 |
日本経済新聞 2016/07/03、産経新聞 2016/07/23、朝日新聞 2016/08/14 |
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商品URL | https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1020453944 |
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著者紹介
ジェフ・ジャービス(著者):ニューヨーク市立大学大学院ジャーナリズム学科教授。ブログ『Buzzmachine.com』運営。著書に「グーグル的思考」など。
内容
本書は、起業ジャーナリズムを主導してきたジェフ・ジャービスが、近年の思索と実践をまとめたものだ。その場限りのつじつま合わせではなく、長期的な視点にたって本質的なジャーナリズムを発展させたいとい願う読者にとって、本書は多くの知恵を得ることができる必読の書といえるだろう。 本書の第Ⅰ部では、今後の社会でメディアが果たす役割をいくつか提案している。たとえば、サービスの提供者、プラットフォーム構築者、社会のまとめ役、意見の提唱者、教師、プロジェクト立ち上げの支援者といったものだ。また、ジャーナリズムが今後、「人間関係ビジネス」になって行くべきであるとも提唱されていえる。そうなることが、新時代のメディアのビジネス戦略の基礎になる、という。 第Ⅱ部では、記事には、従来の物語の形式以外にも様々な形があることが示されている。たとえば、単純にデータを提示するだけの記事、何らかの機能を果たす記事、プラットフォームとなる記事などだ。ひとまとまりの情報が提示されているが、読み方は何通りもある記事、多数の記事から情報を抜き出してまとめた記事、皆で対話をするための記事などもありえる、という。 そして第Ⅲ部では、新しい時代のニュース・サービスのあり方が考察されている。ジャーナリズムと人々との関係が従来とは変わるとしたら、具体的にどのようなサービスがあり得るのか。まず言えるのは、「記事」が従来とは違ったものになるということ。ただ記事を作って読んでもらえばそれで終わりということではない。記事は、サービスを提供するための手段となるのだ。記事の構造も変わらざるを得ない。全員に必要ではない部分は、別ページにしてリンクを張る。過去の記事はデータとして活用できるようにする。1つのニュースについての記事を順を追って読めるようにし、ニュースの「流れ」を見せる。ニュースを提供する、あるいはニュースを受け取るためのツールを工夫する。あるいはニュースそのものをツールとして使うことも必要となるだろう。 重要なことは、ニュースの内容だけでなく、提供する際の形式にもそれ自体、価値があるということだ。また、受け手との間に以前より緊密な関係を気づくことで、個々の人のニーズや状況に合ったニュースを、より適切な形式で提供することもできる。ジャーナリストに求められるスキルも以前とは変わる。新たなスキルを磨き、より質の高い仕事をすべきだ。新たな使命を果たすために、どのような手段が使えるか、それを模索していく必要がある。ユーザーを知らずして新時代を語る無かれ。 メディアで働く人間は、老弱男女をとわず、編集者も、記者も、そして営業も広告も、人事も総務も、全員が起業家になる必要がある、という。