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おしゃべりな脳の研究~内言・聴声・対話的思考~
柳沢圭子
翻訳
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在庫状況
有り
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お届け予定日
3~4日
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価格
\3,960(税込)
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発行年月 |
2022年04月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
285p,40p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/心理学/実験心理 |
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ISBN |
9784622090779 |
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商品コード |
1034398859 |
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NDC分類 |
141.5 |
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基本件名 |
思考 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2022年05月2週 |
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商品URL | https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034398859 |
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著者紹介
チャールズ・ファニーハフ(著者):(Charles Fernyhough)
ダラム大学心理学教授。専門は発達心理学、とくに、幻聴・内言(内語)・イマジナリーコンパニオン(想像上の仲間)といった現象に関する認知発達心理学や、心の理論と個人差、ヴィゴツキー、文芸と認知、などを研究テーマとしている。著書に、The Baby in the Mirror: A Child’s World from Birth to Three(Granta, 2008)、Pieces of Light: How the New Science of Memory Illuminates the Stories We Tell About Our Pasts(Profile, 2012; 英国王立協会Winton Prize for Science Books 2013最終候補作)。小説も2作書いている。The Auctioneer(Fourth Estate, 1999)、A Box of Birds(Unbound, 2013)。
柳沢圭子(翻訳):(やなぎさわ・けいこ)
翻訳業。上智大学外国語学部英語学科卒業。訳書に、リーバーマン『シュリンクス──誰も語らなかった精神医学の真実』(宮本聖也監訳、金剛出版、2018年)、ヒンショー『恥の烙印──精神的疾病へのスティグマと変化への道標』(石垣琢麿監訳、金剛出版、2017年)、ワソー『統合失調症と家族──当事者を支える家族のニーズと援助法』(高橋祥友監修、金剛出版、2010年)、ラッド『ろう文化の歴史と展望──ろうコミュニティの脱植民地化』(森壮也監訳、明石書店、2007年)など。
内容
あなたの頭の中の声は、どんなスピードで語りますか? 脳内の語りをつねに使って思考しているのに、私たちはこんな素朴な問いにさえ答えられない。本書は、内なる声(内言)や聴声(幻聴)の本質を探り、それらと思考や意識との関係を捉えなおす試みだ。
読めば、内言や聴声の経験の想像を超える多様さに、まず驚かされる。脳内の「声」は当人の声に似ているか、完全な文章で語るかといった一般的性質はもちろん、スポーツ選手のセルフトーク、ろう者の場合、小説家が登場人物の台詞を綴る場合、黙読、fMRIで捉えた特徴など、内言や聴声があらゆる方向から調べられている。「声」の経験の圧倒的な多様性の前では、日常的に感覚している脳内の語りと、「病的」とされてきた聴声の間の線引きも色褪せはじめる。
「多くの人の内言には、ほかの声が満ちあふれているのである。」「私たちは聴声経験の聴覚的性質にこだわるのをやめて、見過ごされてきた事実に目を向けるべきである。まず、声は交流できる存在だということ。」これらは、「対話的思考」と呼ぶべき本性への手がかりであると著者は言う。ピアジェ、ヴィゴツキーといった偉大な心理学者たちも、内言や聴声を意識の本性についての大きな手がかりとした。読み進めるほどに心を奪われる、ユニークな探究の書。