KNOWLEDGE WORKER ナレッジワーカー



書評掲載
丸善のおすすめ度

日本とは何か~日本語の始源の姿を追った国学者たち~

今野真二  著

在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \5,280(税込)         
発行年月 2023年05月
出版社/提供元
みすず書房
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 6p,413p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/言語学/日本語
ISBN 9784622095972
商品コード 1036036278
NDC分類 810.23
基本件名 日本語-歴史
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2023年06月3週
書評掲載誌 日本経済新聞 2023/06/24
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1036036278

著者紹介

今野真二(著者):(こんの・しんじ)
1958年神奈川県生まれ。1986年早稲田大学大学院博士課程後期退学。高知大学助教授を経て、現在は清泉女子大学教授。『仮名表記論攷』(清文堂出版)で金田一京助博士記念賞受賞。著書に『百年前の日本語』(岩波新書、2012)、『正書法のない日本語』(岩波書店、2013)、『かなづかいの歴史』(中公新書、2014)、『常用漢字の歴史──教育、国家、日本語』(中公新書、2015)、『日本語の歴史』(河出書房新社、2015)、『盗作の言語学』(集英社新書、2015)、『北原白秋』(岩波新書、2017)、『漢字とカタカナとひらがな』(平凡社新書、2017)、『言霊と日本語』(ちくま新書、2020)、『うつりゆく日本語をよむ』(岩波新書、2021)、『「鬱屈」の時代をよむ』(集英社新書、2023)ほか。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

内容

日本語の始原の姿を突き止めることで「日本の始め」を明らかにしようとした、4人の国学者たち。
契沖(1640-1701)がたどりついたのは「漢字」だった。仮名発生以前、中国語をあらわす文字である漢字によって、日本語はどのように文字化されていたのか。
賀茂真淵(1697-1769)は「音」に言語の根幹を見いだす。「語を意味を有する各音に分解する」という真淵の方法は、音節、五十連の音の気づきをもたらした。
言語化されたことばを精緻に読み解くことで上代の人間のこころを知ろうとした本居宣長(1730-1801)。その先に結実した係り結びの研究、漢字の字音研究は、今日までその価値を失っていない。
「異端の国学者」とも称される富士谷御杖(1768-1824)は、心のままを直言しない、感情のコントロールを経た表出である「倒語」を追求し、人の感情=人情のありかたを深く探った。
集約・融合しながら現代の日本語研究にまで脈々とつながる知の生成過程を、きめ細かに追跡し、ダイナミックに読み解く。

目次