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みんな政治でバカになる

綿野恵太  著

在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \1,870(税込)         
発行年月 2021年09月
出版社/提供元
晶文社
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 254p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/人文科学/心理学/応用心理
ISBN 9784794972750
商品コード 1033650597
NDC分類 311.14
基本件名 政治心理学
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2021年10月5週
書評掲載誌 産経新聞 2021/11/28
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1033650597

著者紹介

綿野恵太(著者):綿野恵太(わたの・けいた)
1988年大阪府生まれ。出版社勤務を経て文筆業。詩と批評『子午線 原理・形態・批評』同人。著書に『「差別はいけない」とみんないうけれど。』(平凡社、2019年)、論考に「谷川雁の原子力」(『現代詩手帖』2014年8-10月)、「原子力の神──吉本隆明の宮沢賢治」(『メタポゾン』11)などがある。

内容

バカ(認知バイアス)とバカ(政治的無知)の「バカの二乗」によってこんな世界ができあがった。私もあなたもみんなバカなら、いったいどうすればいいのか?
──橘玲

怒りは必要だが、それだけでは誤る。本書はいま、「理性」のありかを問う。
──千葉雅也

分断・ヘイト・陰謀論が絶えないのはなぜか?
進化心理学、認知科学から導かれる、道徳感情をめぐる考察。

トランプ当選をいまだに信じるひとに、Qアノン信者。世界を操るのはディープステートで、コロナワクチンにはマイクロチップが……。なぜかくもフェイクニュースや陰謀論が後を絶たないのか? それは私たちが「バカ」だから!
人間の脳内には「直観システム」と「推論システム」という異なる認知システムがある。この認知科学の「二重過程理論」をもとに、今世界で起きている政治的な分断と対立と混乱の図式を描き出す。我々が囚われている「バカの連鎖」から抜け出すにはどうしたらよいのか? 最新の進化心理学、認知科学の知見に基づいてその脱出口を探る長編評論。新しい人間像を構築せよ!

本書のタイトルは「みんな政治でバカになる」である。「バカなんて許せない!」とイラッとした人も多いかもしれない。しかし、ちょっと待って欲しい。本は読まれなければ、意味がない。人間は「理性」よりもまず「感情」が反応することがわかっている。「バカ」という乱暴な物言いで、あなたの「道徳感情」に訴えかけて、本書を手に取ってもらったわけである。(……)私たちは人間本性上バカな言動をとってしまう。くわえて、ほとんどの人が政治について無知=バカである。いわば、「人間本性による」バカ(認知バイアス)と「環境による」バカ(政治的無知)とがかけ合わさった「バカの二乗」である。これがフェイクニュースや陰謀論が後を絶たない理由である。(「はじめに」より)

第1章・大衆は直観や感情で反応する
第2章・幸福をあたえる管理監視社会
第3章・よき市民の討議はすでに腐敗している
第4章・ポピュリズムは道徳感情を動員する
第5章・もはや勉強しない亜インテリ
第6章・部族から自由になるために

目次