【MeL】検証・学歴の効用(DL不可)
濱中 淳子 著
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内容
目次
はしがき――個人がコントロールできる数少ない地位達成手段「教育」 序章 学歴不信社会の到来? 1 増大する学歴の効用 2 「学歴の効用」を疑う風潮の広がり 3 研究者は何をしていたのか 4 本書の構成とデータ 第Ⅰ部 大卒という学歴を問いなおす 第一章 高卒と大卒は何が違うのか――人材としての質的違いにみる学歴の効用 1 「学歴で人材タイプが変わる」という視点 2 注目する三つの要因――現職以前の経験・他者との関わり・自己学習 3 同じ学歴でも異なる所得 4 高卒人材・大卒人材それぞれの成長要因 5 効用をめぐる新しい見方――その可能性と意義 第二章 出世する大卒・しない大卒――「学習経験」が学歴内の多様性をもたらす 1 分散から考える「学歴の効用」問題 2 経済学における二つの理論と「学び習慣仮説」 3 みえにくい経済学系の効用 4 ミドル以降に上昇する効用 5 時間の隔たりが失わせてしまう効用観 6 効用があらわれるための「条件」としての学習習慣 第三章 大卒人材と読書 1 「自己学習の中核である読書」の効用を考える 2 工学系の読書と経済学系の読書 3 読書と所得のつながり方 4 きっかけとしての専門書 第Ⅱ部 もう一つの学歴社会論――女子・専門学校・大学院 第四章 女子と学歴 1 女子の進学という未解明問題 2 女子高等教育の経済的効用――正規社員・非正規社員・結婚 3 経済合理的に説明できる進学需要の変化 4 「女子の高学歴化」以降の課題 第五章 専門学校への進学は「得」なのか 1 「第三の進路先」としての専門学校 2 政府統計資料による分析の限界と本章のアプローチ 3 専門学校卒業者が従事している職業 4 専門学校教育の効用分析 5 「期待できる効用の範囲を知る」ことの重要性 第六章 院卒という学歴は「使えない」のか 1 注目されはじめた院卒学歴問題 2 院卒就職の厳しさ 3 背景としての政策と現行の対応策の不十分さ 4 データにみる院卒学歴の強さ 5 状況改善のかすかな兆し 第Ⅲ部 「学歴の効用」の認識社会学 第七章 学歴不信社会の源泉――三つの社会的要因 1 「なぜ、不信が芽生えるのか」という問い 2 効用低下の実体験 3 妥当な試金石の欠如と報道の影響 4 速すぎた高学歴化 第八章 学歴と「健全に」向き合える社会へ 1 学歴好きの学歴嫌い 2 諸悪の根源は、入試? 3 大衆化育ちの大衆嫌い 4 教育を軽視する社会――地に足がつかない「北欧好き」 5 普通の子の学びを見守る「健全な」社会へ あとがき 文献 索引