世界のAI戦略~各国が描く未来創造のビジョン~
内容
目次
巻頭言 第1章 序章――諸外国における国家AI戦略 1.1 はじめに―本書の概要 1.2 本書における「国家AI戦略」の範疇 1.3 諸外国における国家AI戦略の策定状況と比較分析レポート 1.3.1 国家AI戦略の策定状況 1.3.2 非営利機関などによる比較分析の報告書 1.4 国家AI戦略の国際比較報告書 1.4.1 「国家AI戦略のベンチマーキング」 1.4.2 「自律を求めて:AIと国家戦略」 1.4.3 「AIの世界を構築する」 1.4.4 「人工知能推進のための国家戦略の比較」 1.5 国家AI戦略の国際比較における諸側面 1.5.1 先行研究の比較分析の評価軸 1.5.2 先行研究の比較分析の観点 1.5.3 国家AI戦略の諸側面 1.6 おわりに―国際比較の四つの観点と本書の構成 第2章 米国――政権交代による国家AI戦略の継承と変化 2.1 はじめに 政治経済の概況―国際的な多極化と国内的な分断 2.2 オバマ政権における国家AI戦略形成に向けた取り組み 2.2.1 「人工知能の未来に備えて」 2.2.2 「国家人工知能研究開発戦略計画」 2.2.3 「人工知能・自動化と経済」 2.2.4 オバマ政権における国家AI戦略の形成 2.3 トランプ政権における国家AI戦略の継承 2.3.1 「AIにおける米国のリーダーシップの維持に関する大統領令」 2.3.2 トランプ政権における国家AI戦略の拡大と変化 2.4 トランプ政権における個別領域の国家AI戦略 2.4.1 研究開発領域 2.4.2 自動運転領域 2.4.3 労働力・教育領域 2.4.4 安全保障領域 2.4.5 標準化・電子政府領域 2.4.6 国際連携領域 2.5 おわりに―米国における国家AI戦略の特徴 第3章 中国――2030年に向けたAI大国の戦略と展望 3.1 はじめに 3.2 中国AI関連国家戦略の概要 3.2.1 経緯 3.2.2 次世代AI発展計画 3.2.3 国家レベルの推進体制 3.2.4 地方政府のAI戦略 3.3 個別分野の戦略など 3.3.1 研究開発支援 3.3.2 産業支援 3.3.3 人材育成などの支援 3.4 その他 3.4.1 AI関連倫理・関連法令などの整備の動き 3.4.2 国家次世代AIイノベーション発展試験区の設立 3.5 おわりに 第4章 英国――データ倫理の確立とAI人材の育成 4.1 はじめに―迷走する英国 4.1.1 ブレグジットの動向 4.1.2 背景にある基幹産業の喪失と国民の不満 4.2 生産性向上とイノベーション創造をめざす「産業戦略」とAI 4.3 AI分野のセクターディール 4.3.1 重要課題 4.3.2 英国全土の研究開発ネットワークの強化 4.3.3 データおよびデジタルインフラの強化 4.3.4 AIビジネス環境の創造 4.4 英国のAI人材育成の動向 4.4.1 コンピューティング教育の推進 4.4.2 「デジタル戦略」における「必要なデジタルスキルの習得」 4.4.3 「産業戦略」における人材育成 4.4.4 「AIセクターディール」で示されたAI人材育成計画 4.5 おわりに 第5章 ドイツ――デジタル戦略とAI戦略の展望 5.1 はじめに 5.2 ドイツのデジタル戦略 5.2.1 デジタル戦略の特徴 5.2.2 AI社会の基盤としてのデジタル化 5.3 「AI made in Germany」へ向けたドイツの戦略 5.3.1 ドイツAI戦略の概要 5.3.2 AI研究開発支援・ビジネス支援策 5.3.3 データ保護,労働,倫理に関する施策 5.4 おわりに―今後の展望 第6章 フランス――AI・IoTベンチャー支援によるフレンチテック育成 6.1 はじめに 6.2 国家レベルのデジタル化戦略 6.2.1 国家デジタル化計画 6.2.2 デジタル共和国法 6.3 AI市場分析にもとづく研究,人材育成,産学連携強化への政策提言 6.3.1 フランスAI 6.3.2 ビラニ報告書 6.4 AIに対する統一的指針の提示と2018年以降の政策展開 6.4.1 高等教育・研究・イノベーション省「AI研究国家戦略」 6.4.2 AI産業への支援体制 6.5 イノベーション導入による企業の成長力増大 6.5.1 PACTE法の発効 6.5.2 フレンチテック 6.5.3 AIにかかわる倫理的課題の検討 6.6 おわりに 第7章 欧州連合――EUにおけるAI政策の展開 7.1 はじめに 7.2 EUにおけるAI政策の展開 7.3 AI戦略「欧州のためのAI」 7.4 AIにおけるEU域内の各国連携 7.5 研究開発支援 7.5.1 Horizon 2020におけるプロジェクト 7.5.2 デジタルヨーロッパ 7.6 倫理・法律面の課題への取り組み 7.7 日本との関係 7.8 おわりに 第8章 経済協力開発機構――「OECD AI原則」とデジタルトランスフォーメーション 8.1 はじめに 8.2 OECDの概況 8.3 「OECD AI原則」の概要と特徴 8.4 AIに関する経済的展望 8.5 デジタルトランスフォーメーションの現状 8.6 おわりに―OECDにおけるAIにかかる取り組みの特徴 第9章 インド,カナダ,フィンランド――各国のAI戦略と人材育成の特徴 9.1 はじめに 9.2 インド―次世代のAI開発をにらみ,研究開発・人材育成の基礎を固める 9.2.1 インドの概況 9.2.2 AI政策の策定・推進をめぐる主導権争い 9.2.3 「人工知能国家戦略 #AIFORALL」 9.2.4 インドの国家AI戦略の特徴 9.3 カナダ―研究所の人脈と企業連携を中核としたAIエコシステム形成 9.3.1 カナダの概況 9.3.2 カナダにおけるAI研究の系譜 9.3.3 産学連携によるAI関連の研究拠点の拡充 9.3.4 「汎カナダ人工知能戦略」とスーパークラスター化 9.4 フィンランド―AI教育の拡充による競争力確保 9.4.1 フィンランドの概況 9.4.2 「AI時代のフィンランド」 9.4.3 「AI時代の道を先導する」 9.4.4 「Elements of AI」とAI人材育成の展開 9.5 おわりに 第10章 終章――諸外国における国家AI戦略の特徴 10.1 はじめに―四つの面からみる国家AI戦略の特徴 10.2 主要国における国家AI戦略の特徴 10.2.1 米国 10.2.2 中国 10.2.3 英国 10.2.4 ドイツ 10.2.5 フランス 10.3 AIにかかる域内・国際協調の動向 10.3.1 EUにおけるAIをめぐる域内連携 10.3.2 OECDにおける「AI原則」 10.4 AIチップ開発をめぐる競争とAIエコシステム 10.5 日本の成長戦略とAIにかかる戦略的取り組み 10.5.1 日本における成長戦略の展開 10.5.2 「AI戦略 2019」 10.6 おわりに―各国の国家AI戦略の特徴と日本への示唆 執筆者と略歴