部活動の社会学~学校の文化・教師の働き方~
内田 良 著
内容
目次
はじめに――ネグレクトされてきたテーマ 調査の概要 第一章 部活動はどう変わってきたのか――学習指導要領上の位置づけを中心に 1 教育課程外の活動としての部活動 2 戦後初期のクラブ活動 3 一九七〇年代以降における必修クラブと部活動の併存 4 二〇〇〇年代以降の部活動 おわりに 第一章のポイント 第二章 部活動問題はどのように語られてきたのか――「子どものため」の部活動という論理 1 繰り返される部活動問題 2 どのように部活動へのまなざしを分析するか?――資料と方法 3 部活動はいかに語られてきたのか? 4 部活動問題はどこに向かうのか? 第二章のポイント 第三章 なぜ部活動指導に熱中するのか――年代別多忙化メカニズムの検討 1 なぜ教員は忙しいのか? 2 使用する変数 3 部活動立会時間が長いのは誰か? 4 教員の年代別にみる部活動の多忙化メカニズム 5 まとめと考察――教員の主体的多忙化を誰が止められるか? 第三章のポイント 第四章 教員のジェンダー・家族構成は部活動にどのような影響を与えるのか 1 「部活未亡人」だけが問題か? 2 ジェンダー/「教員の家族」から部活動を探る――使用するデータ・変数 3 分析視角――性別役割分業意識 4 ジェンダー/「教員の家族」による違いはあるのか?――部活動の実態と意識 5 「教員の家族」によって生まれる差――男女による影響の違い 6 ワーク・ライフ・バランスから負担を捉える 第四章のポイント 第五章 経験者割合は部活動にどう影響しているか――生徒の小学生時代のスポーツ経験に着目して 1 経験者の多い部活動、初心者が多い部活動 2 小学生スポーツの拡大 3 部活動と民間・地域クラブの関係性 4 使用するデータ 5 分析結果 6 考察とまとめ 第五章のポイント 第六章 勝利至上主義にはどのような特徴があるのか 1 「勝利至上主義」はどのように語られてきたのか? 2 教員の「勝利至上主義」意識と背景を探る 3 分析から見えること 4 成績に対する意識の規定要因 5 教員の勝利至上主義の特徴 第六章のポイント 第七章 地域によって部活動は変わるのか 1 はじめに 2 地域SESがもたらす教育への影響 3 分析視角と使用するデータ 4 生徒に対する影響 5 教師に対する影響 6 ミドル層の部活動「過熱」はなぜ起こるのか? 7 地域と部活動の持続可能な関係性を考える 第七章のポイント 第八章 部活動は安全か――熱中症事案が映し出す「制度設計なき教育活動」の重大リスク 1 部活動というリスク 2 コロナ禍の特別扱い 3 熱中症の重大事故 4 熱中症事故の競技種目別分析 5 部活動は変わりうるか 第八章のポイント おわりに――地域移行のゆくえ