著者紹介
円城 塔(著者):円城 塔
1972年北海道生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。2007年、第7回小松左京賞最終候補作『Self-Reference ENGINE』でデビュー。10年『烏有此譚』で第32回野間文芸新人賞を、12年「道化師の蝶」で第146回芥川賞を、13年、伊藤計劃の遺稿を書き継いで完成させた合作『屍者の帝国』で第33回日本SF大賞特別賞および第44回星雲賞を受賞。17年には短編「文字渦」で第43回川端康成文学賞を受賞し、同作を表題作とした短編集で19年に第39回日本SF大賞を受賞した。21年放送のアニメ『ゴジラ S.P 〈シンギュラポイント〉』ではシリーズ構成・脚本を務め、同名の小説版を22年に刊行した。
内容
「ようこそ、一番最初の
無限の果てのこちら側へ。
それでは始めることにしよう。」
物語の理を探求しつづける著者
待望の最新SF作品集
曾祖父の遺したノートに記された八つの■をめぐる物語「パリンプセスト あるいは重ね書きされた八つの物語」、「ムーンシャイン予想」を下敷きに繰り広げられる軽快な数学SF「ムーンシャイン」、生まれ変わりを教義の中心におく〈エルゴード教団〉の奇怪な歴史を描く「遍歴(エルゴディック)」、『紙魚の手帖』vol.12に掲載された「ローラのオリジナル」を収録した短編集。著者による作品解題つき。
■目次
「パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語」
「ムーンシャイン」
「遍歴」
「ローラのオリジナル」