極論で語る循環器内科 第3版
香坂 俊 著
内容
目次
第1編 Bread - and - butter 第1部 不 整 脈 1章 心房細動 [AF] 極論1 心房細動は絶対的に不整 極論2 クジラはみんな心房細胞 極論3 脈が異なるなら 症状も不一致 極論4 心房細動は「脳」を治療する 極論5 やはり全身を診ることが大事! コラム1 AF とそのほかの上室性頻脈や徐脈性不整脈 コラム2 心房細動は心房細動を呼ぶ(“AF begets AF”) コラム3 心房細動の起源の話 コラム4 心房細動がほかの疾患に合併している場合の抗凝固療法 2章 致死性心室性不整脈(心室細動[VF]・心室頻拍[VT]) 極論1 心室細動や脈なし心室頻拍が視界に入ったら,何も考えずにまず止める 極論2 原因疾患はとりあえず冠動脈疾患を考える 極論3 抗不整脈薬だけが治療ではない 極論4 ICDは決して万能ではない コラム1 ACLSを初期研修医に義務化する意義 コラム2 アミオダロン独特の副作用にはどんなものがあるか? コラム3 皮下植え込み型除細動器[S-ICD] コラム4 electrical storm(電気の嵐) 極論・今昔物語 人生のコーナーストーン 3章 心臓にまつわる器械(ルビ:デバイス)[device] 極論1 ペースメーカーの適応は伝導障害;遅すぎる心臓 極論2 モードよりもレート;心拍数の設定に注目 極論3 ペースメーカーは徐脈を,ICDは頻脈を 極論4 これからは生理的ペーシング[physiologic pacing]の時代か? コラム1 右室のペースメーカーは常に非同期? コラム2 リードレスペースメーカー 極論・今昔物語 リズムコントロールに注目! 第2部 虚血性心疾患 4章 急性冠動脈症候群[ACS] 極論1 ACSが頭をよぎったら心電図.そこでST上昇を見たら緊急カテーテル検査 極論2 非ST上昇のACS なら落ち着いてリスク評価を! 極論3 ニトロよりもアスピリンやスタチンを外さない 極論4 身体所見が合併症を救う(日が来ます) コラム1 バイオマーカーの進歩 5章 心 カ テ[cardiac catheterization] 極論1 右心カテで心臓をスカウター 極論2 電車(カテ)よりもレール(ワイヤー)を先に,あとは止血を意識して 極論3 尖端部まで届く血管はLAD だけ 極論4 病棟では何をおいても出血を見逃さない コラム1 遠位橈骨動脈アプローチ 6章 冠動脈インターベンション[PCI] 極論1 循環器内科医の「眼」よりも信用できるもの 極論2 ステント「だけ」がバルーンを越えた 極論3 バルーンやステントのサイズはどう決めるのか? 極論4 抗血栓薬をどう扱うか? ヘパリンと DAPT の扱いについて ミニチャプター 下肢の血管内治療[EVT] コラム1 FFR計測前の準備:最大限,血管を開くには コラム2 インターベンション医の立場から見たISCHEMIA 試験 コラム3 DCB コラム4 危険な病変シリーズ コラム5 STOPDAPT-2 試験について コラム6 リアルな DAPT の中止要請シナリオ 極論・今昔物語 循環器疾患と睡眠呼吸障害 7章 動 脈 硬 化[arteriosclerosis] 極論1 動脈は燃えている 極論2 予防に勝る治療なし;一次予防と二次予防 極論3 動脈硬化の治療;まずはABC 極論4 動脈硬化の治療;ABCに続いてDS コラム1 敵を知り,己を知る;正しい動脈硬化の検査法とは? コラム2 アスピリンのジレンマ? コラム3 糖尿病についてひと言だけ 第3部 心不全と弁膜症 8章 急性心不全[AHF] 極論1 肺炎か? 心不全か? それが問題だ 極論2 BNP はトロポニンに非ず 極論3 心不全管理は虚血の除外から 極論4 心臓を頑張らせるより休ませろ コラム1 心不全の原因として覚えておくとよい語呂合わせ─ FAILURE コラム2 日本での考え方:心不全をすべて捕まえる コラム3 HFpEF:多彩な心不全像,そのさらに裏側から コラム4 カテコラミンはあくまでも必要悪 極論・今昔物語 循環器内科の魅力 9章 弁 膜 症[valvular heart] 極論1 それは解剖から始まった 極論2 弁以外の構造にも目を配る 極論3 弁膜症の顔色はこまめに窺う 極論4 弁膜症は芸術(アート)である コラム1 僧帽弁逸脱症(mitral valve prolapse)と過剰診断の歴史 コラム2 解剖学的異常は薬物治療で治せるのか? コラム3 三尖弁の謎 極論・今昔物語 本当に興味深い真実 第2編 Zebra 第4部 その他の疾患 10章 失神[syncope] 極論1 誰でも失神する可能性がある 極論2 問診で勝負がつかなければ,(たぶん)迷宮入り 極論3 神経調節性か? 心原性か? そこが問題だ 極論4 治療は常に原疾患へ.失神そのものへの治療は存在しえない コラム1 そもそも失神とは何か コラム2 失神診療の変遷 コラム3 先天性QT延長症候群と失神 極論・今昔物語 Do No Harm 11章 感染性心内膜炎[IE] 極論1 「稀」な疾患ではなく,「よく」見逃す疾患 極論2 感染性心内膜炎を疑うには,発熱と心雑音で事足りる 極論3 抗菌薬を「投資」する場合,その運用はガイドラインに沿って 極論4 抗菌薬の予防投与は必要,ただし症例を選択して コラム1 感染性心内膜炎と歯科治療 コラム2 血液培養の正しい手順 コラム3 IEによる塞栓症 コラム4 血液培養結果から判断する治療方針 コラム5 IE治療に関する各種ガイドライン 12章 急性肺血栓塞栓症[PTE] 極論1 すべての胸痛でPTE を思い浮かべる 極論2 疑ったらまずスコア化を 極論3 Dダイマーと造影CT は診療のセンスが試される 極論4 治療は本当の意味で血液をサラサラに コラム1 失神患者ではPTEを疑え !? コラム2 奇異性塞栓症 コラム3 急性大動脈解離(AD) コラム4 血栓溶解療法 極論・今昔物語 循環器疾患克服という夢… 13章 心膜/心筋疾患[pericardial/myocardial disease] 極論1 心膜疾患の診断は頚静脈で 極論2 収縮性心膜炎と拘束型心筋症の鑑別は専門医への登竜門 極論3 心嚢液貯留≠心タンポナーデ 極論4 原因不明の心不全や心電図変化は,急性心筋炎を疑え! コラム1 頚静脈診察でX谷,Y谷の急激な下降を見つけるコツは? コラム2 収縮性心膜炎の原因 コラム3 収縮性心膜炎の治療はミカンの皮を剥くように? コラム4 痛かった症例