著者紹介
マルグリット・デュラス(著者):仏領インドシナのサイゴン近郊で生まれる。『太平洋の防波堤』で作家としての地歩を築き、『愛人(ラマン)』はゴンクール賞を受賞、世界的ベストセラーになる。脚本・原作の映画『ヒロシマ・モナムール(24時間の情事)』、『モデラート・カンタービレ(雨のしのび逢い)』、『かくも長き不在』は世界的にヒット。小説・脚本を兼ねた自作を映画化し、『インディア・ソング』、『トラック』など20本近くを監督。つねに新しい小説、映画、演劇の最前線にたつ。
第2次大戦中、ナチス占領下のパリでミッテラン等とともにレジスタンスに身を投じ、戦後も五月革命、ヴェイユ法(妊娠中絶法改正)成立でも前線にたち、20世紀フランスを確実に目に見える形で変えた〈行動する作家〉。
樋口仁枝(翻訳):東京教育大学卒業後、ベルギー政府給費留学生としてルーヴァン大学に学び、帰国後、カリタス女子短期大学で仏語圏文化論担当教員として勤務。著書に『ジョルジュ・サンドへの旅』(いなほ書房)、共編訳に『フランス民話の世界』(白水社)、翻訳に『花たちのおしゃべり』(ジョルジュ・サンド著、悠書館)などがある。