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熱力学(物理学レクチャーコース)

岸根 順一郎  著

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価格 \3,740(税込)         
発行年月 2023年11月
出版社/提供元
裳華房
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 11p,324p
大きさ 21cm
ジャンル 和書/理工学/物理学/熱
ISBN 9784785324124
商品コード 1036998876
NDC分類 426.5
基本件名 熱力学
本の性格 テキスト
新刊案内掲載月 2024年01月1週
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1036998876

著者紹介

岸根 順一郎(著者):放送大学教授、博士(理学)。1967年 京都府に生まれる。東京理科大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。分子科学研究所助手、九州工業大学助教授・准教授などを経て現職。東京大学客員教授、分子科学研究所特別訪問教授。

内容

 物理学の教育・学びの双方に役立つ21世紀の新たなガイドとなることを目指し、多様化する“大学の講義と学生のニーズ”に応えるものとして刊行された、『物理学レクチャーコース』の一冊である。
 本シリーズでは、講義する先生の目線で内容を吟味する編集委員に加え、国立科学博物館認定サイエンスコミュニケーターの須貝駿貴さんと予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」講師のヨビノリたくみさんに編集サポーターとして加わっていただき、学習する読者の目線で、テキストの内容がよりわかりやすく、より魅力的なものになるように内容を吟味していただいていることも、大きな特徴の一つとなっている。

 物理学では、自然現象を「保存の法則」と「変化の法則」という2段構えで捉えるのが基本である。本書では、熱力学における保存の法則が「エネルギー保存則」(熱力学第1法則)であり、「変化の法則」に対応するのが「エントロピーの法則」(熱力学第2法則)であるという立場を明確にし、特に熱力学がマクロな力学を土台とする理論体系である点を強調した。
 また、熱力学の最大の難所ともいわれる「エントロピー」については、エリオット・リーブとヤコブ・イングヴァソンによって1999年に提唱された考え方をわかりやすく噛み砕いて解説した。これは、「ある平衡状態から別の平衡状態への断熱遷移が可能か否か」という観点で2つの平衡状態を比較し、この比較に用いる数値が「エントロピー」であるという考え方である。この考え方を通してエントロピーの意味が明確になり、あいまいになりがちな熱力学の理解が明瞭になる。
 緻密な論理展開の雰囲気は極力避け、熱力学の本質をできるだけわかりやすく“料理し直した”本書が、これからの熱力学の教育と学びに役立てば嬉しい限りである。

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