内容
本書によって,吸着科学の基礎,つまり,主として気体の固体表面への吸着にかかわる科学の基礎,および吸着材の表面構造との関係から分子が固体表面に吸着される過程を理解することができます.
吸着科学は,従来,熱力学的な記述が重視されてきましたが,それとは異なり,本省では,ナノスケールからみた構造科学的な取り扱いを重視した記述としています.さらに,最近の進歩も取り入れています.
産業の基盤を支えている吸着科学.実際に吸着技術は,空気からの酸素・窒素・アルゴンの製造,高純度の水素製造,異性体の分離,再生可能エネルギーの促進などに用いられています.
本書には,経験からのノウハウを交えた英知がたくさんつまっています.これを礎とし,さらなる吸着科学の発展,または吸着プロセスへの応用へと広がることを願っています.