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蔦屋重三郎(平凡社新書 1067)

鈴木 俊幸  著

在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \1,100(税込)         
発行年月 2024年10月
出版社/提供元
平凡社
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 203p
大きさ 18cm
ジャンル 和書/人文科学/哲学/概論・参考図書
ISBN 9784582860672
商品コード 1039289343
NDC分類 289.1
基本件名 出版-日本
個人件名 蔦屋/重三郎
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2024年11月5週
書評掲載誌 読売新聞 2024/12/08
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039289343

著者紹介

鈴木 俊幸(著者):1956年、北海道生まれ。中央大学文学部教授。専攻は近世文学、書籍文化史。中央大学文学部国文学専攻卒業。同大学大学院博士課程単位取得満期退学。著書に、『江戸の読書熱 自学する読者と書籍流通』、『絵草紙屋 江戸の浮世絵ショップ』(以上、平凡社選書)、『江戸の本づくし――黄表紙で読む江戸の出版事情』(平凡社新書)、『近世読者とそのゆくえ――読者と書籍流通の近世・近代』(平凡社)など。

内容

18世紀後半の江戸には、喜多川歌麿、東洲斎写楽、山東京伝。大田南畝といった江戸文化を彩る花形スターが登場し、一大旋風を巻き起こした。これらのスターたちの作品を巧みに売り出し、江戸文化の最先端を演出・創造したのが、版元の「蔦重」こと蔦屋重三郎(1750?1797)だ。
蔦屋重三郎は、その類まれなる嗅覚とセンスを忌憚なく発揮し、江戸吉原の人気ガイドブック『吉原細見』の独占出版から狂歌と浮世絵を合体させた豪華な狂歌絵本の刊行、当時の情勢を風刺した山東京伝らによる戯作を出版し、時の人となる。重三郎の凄みはそれだけではない。才能を秘めた人を見出し、世に送り出すという現代でいえば、“名プロデューサー”的な役割も果たし、歌麿や写楽などを見出した。
本書は江戸時代を代表する稀代の名プロデューサー(仕掛け人)、蔦屋重三郎という人物にフォーカスするとともに、吉原の町の本屋だった彼がなぜ大成功をおさめたのか、そして蔦重がもたらした文化的な影響を軸として「蔦重」をわかりやすく解説する1冊。

【目次】
第一章 吉原と蔦重
吉原の本屋重三郎/鱗形屋版吉原細見に蔦重の名/『一目千本』と『急戯花の名寄』
吉原細見『籬乃花』を出版/生い立ち/『青楼美人合姿鏡』と「雛形若菜初模様」/江戸時代中期の江戸/通という美意識と吉原/吉原発の当世本/戯作と通/朋誠堂喜三二/富本浄瑠璃/『碁太平記白石噺』/黄表紙の出版/広告の発想/足場固め

第二章 天明狂歌・戯作と蔦重
安永から天明へ/大田南畝との出会い/江戸狂歌の流行/狂歌師蔦唐丸誕生/地本問屋蔦屋重三郎/日本橋通油町/北尾政演と喜多川歌麿/戯作・狂歌の勢い/季節の終わり/狂歌絵本/田沼意次の失脚と松平定信の登場/武家社会の空気/南畝の退陣と狂歌熱のゆくえ/喜三二と春町の黄表紙

第三章 新たな時代の到来
寛政という時代/倹約・不景気/山東京伝人気/地本問屋仲間と板木屋仲間/京伝作洒落本一件/浮世絵の出版/書籍市場の変化/蔦重の書物問屋加入と京伝黄表紙/民間知の底上げ/平仮名の経書/全国展開/永楽屋東四郎/和学書/一九と馬琴/蔦重の死

目次