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イノベーションは、万能ではない

西村 吉雄  著

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価格 \2,750(税込)         
発行年月 2019年11月
出版社/提供元
日経BP社
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 492p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/社会科学/経済学/経済学説・経済思想
ISBN 9784296104659
商品コード 1031220775
NDC分類 331.81
基本件名 技術革新
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2019年12月4週
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1031220775

著者紹介

西村 吉雄(著者):1942年生まれ。東京工業大学大学院博士課程修了。工学博士。東京大学大学院工学系研究科教授等を経て、同大学を定年退官。フリーランスの技術ジャーナリスト。著書に「産学連携」など。

内容

GAFAは栄えても、国は富まず--
イノベーションの本質、そして経済との関係を解き明かす。

イノベーションはいくつも起きているのに、国の経済成長につながらない。なぜなのか。果たして、イノベーションは本当に機能しているのか。日経エレクトロニクス編集長、東京大学大学院教授を経て、現在は技術に精通するジャーナリストとして辣腕を振るう著者が、シュムペーターの原義やイノベーションの場の変遷、インターネットや半導体などICTイノベーションの歴史をたどり、イノベーションの本質をひもときながら、国内の安易なイノベーション万能論に警鐘を鳴らす。

《第1部》イノベーションと経済
・第1章 イノベーションが経済成長に寄与していない
・第2章 イノベーションとは何か
・第3章 「安く買って高く売る」、この活動だけが利潤を生む
・第4章 農業圏の余剰労働力が高度成長をもたらす
・第5章 戦争と不況のGDPへの影響
・第6章 ICTに固有の問題
・第7章 資本主義は永続可能か
《第2部》イノベーションの場の変遷
・第8部 中央研究所の時代から企業家の時代へ
・第9章 産学連携--イノベーションと大学
・第10章 通信の自由化とデジタル化
・第11章 モジュール化による分業
・第12章 設計と製造の分業
《第3部》ICTイノベーションズ
・第13章 電気通信メディアの誕生
・第14章 プログラム内蔵方式とコンピューターの誕生
・第15章 トランジスタのアナザーストーリー
・第16章 半導体集積回路とシリコンバレーの成長
・第17章 マイクロプロセッサーこそ「新結合」の好例
・第18章 インターネットI 未来の図書館
・第19章 インターネットII パケット交換
・第20章 インターネットIII 『未来の図書館』の完成
・第21章 インターネットIV 民主主義をどう担保するのか

■『イノベーションは技術革新とは違う。』
『イノベーションはまずなによりも経済成長の原動力だという認識も広まってきた。』
『しかし同時に、イノベーションへの期待があまりに高まり、イノベーションを万能とする論説の多いことが、私には気になっていたのである。』(本書「まえがき」より)

■「イノベーション」という大きな言葉を、問い直す。
碩学の徒である著者が「イノベーション」に関する誤解をひとつひとつ解きほぐし、過度な期待に溺れてしまわないよう、ひとつの糸に撚り直していく。企業や集団が利潤をあげる際の基礎となる「差異」の創造について、著者は「未来と現在の間の差異とは」と読者に問いかけ、そして答えを提示する。「イノベーション」という多数の意味を含みうる大きな言葉を、自身の中で問い直す機会を与えてくれる500ページの大著。