原子核(基礎物理学選書 13)
野上 茂吉郎 著
内容
目次
1.原子核の初期の研究 1.1 放射能 1.2 Rutherfordの実験 1.3 α 崩壊の理論 1.4 中性子の発見 2.核力の問題 2.1 原子核の結合エネルギーの規則性 2.2 原子核の質量公式 2.3 β 崩壊に対する安定性 2.4 結合エネルギーと核力 2.5 重水素核(重陽子) 2.6 核子の核子による散乱 2.7 核力のメソン理論 3.核構造の初期のイメージ 3.1 N. Bohrの複合核の理論 3.2 複合核過程の統計力学的な考察 3.3 Breit-Wignerの公式 3.4 おそい中性子と原子核との相互作用 3.5 核分裂 4.独立粒子モデル 4.1 Magic Number(魔法の数) 4.2 核子の軌道運動(殻モデル) 4.3 原子核のスピン 4.4 原子核の磁気モーメント 4.5 核子の移行反応 4.6 光学ポテンシャルモデル 5.集団運動のモデル 5.1 原子核の電気四重極モーメント 5.2 変形核の殻モデル 5.3 原子核の回転運動 5.4 原子核の変形振動 5.5 原子核の双極型振動 6.核構造の統一的な理解への試み 6.1 問題の提起 6.2 原子核の内部での2核子の相互作用 6.3 結合エネルギーの飽和性 6.4 独立粒子モデルと核子相関 6.5 集団運動の微視的理論の出発点 6.6 時間的に振動するHartree-Fockの場 6.7 集団振動への応用 6.8 今後の問題 付録 1.β 崩壊の理論 2.W.K.B.法とその α 崩壊理論への応用 3.対称,反対称な核子対の数 4.核の電気モーメント 5.吸収係数と断面積の関係 6.散乱半径と有効作用半径の計算 7.パラ水素分子による熱中性子の散乱 8.Born近似による位相のずれの公式 9.アイソスピン形式でのPauliの禁則原理 10.原子核のFermiガスモデル 11.変形核の基底状態の電気四重極モーメント 12.回転座標系からみたSchrodinger方程式を変分原理から導くこと 13.電磁放射確率の公式 14.原子核の変形振動から流体モデル 15.核の双極型振動の流体モデル 16.時間を含むSchrodinger方程式を変分原理から導くこと 17.原子核の質量と存在比