【MeL】子育て支援を労働として考える
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内容
目次
序章 「子育て支援労働」とは何か[相馬直子・松木洋人] 1.なぜ「子育て支援労働」を問うのか 2.子育て支援・保育・地域子育て支援:本書の概念定義 3.子ども・子育て支援新制度における「子育て支援」「保育」「地域子育て支援」 4.既存の研究と本研究の課題 5.本書の構成 第Ⅰ部 制度的・歴史的文脈から子育て支援労働を考える 第1章 地域子育て支援労働の源泉──1990年代初頭まで[相馬直子] 1.問題の所在 2.「少子化対策」前夜:1950年~1980年 3.性別分業型社会の息苦しさから生まれた連帯:~1980年代 4.おわりに 第2章 子育てする親が生成した子育て支援労働──非営利・協同セクターによる当事者活動の萌芽から制度化途上に[近本聡子] 1.親たちがつくってきた現代的な子育ての仕組み 2.働く親の要望による保育所・保育労働の一般化 3.1990年代に保育所でスタートした「地域に向けた子育て支援」 4.当事者が地域で支援労働を形成する3類型 5.地域に広がる契機はインターネットのメール共有 6.萌芽期の労働形成と労働編成 7.萌芽期の子育て支援労働は半ペイドワーク 8.子育て支援労働の価値水準を引き上げる要因・引き下げる要因 第3章 子育て支援の専門性を問う──ケア労働の分業化と再編の中で[井上清美] 1.「子育て支援労働」と「保育労働」の境界線 2.保育労働における「子育て支援」 3.子育て支援の専門性をめぐる議論 4.子育て支援者としてのアイデンティティ 5.「子育て支援」の専門性とその評価へ向けて 第Ⅱ部 調査データの分析から考える 第4章 子育て支援の労働時間・訓練機会・賃金──労働経済学からみた「地域子育て支援労働」[中村亮介] 1.「地域子育て支援労働者」の高まる存在感 2.子育て支援者の活動形態や働き方に関する調査 3.分析 4.地域子育て支援労働の労働経済学的研究の展開 第5章 どのような支援者が無償労働に従事するのか──業務の種類と労働時間の関係に着目して[中村由香] 1.はじめに 2.分析に使用したデータと変数 3.分析結果 4.おわりに 第6章 地域子育て支援の制度化と非現場ワークの増大──横浜市を事例に[堀聡子・尾曲美香] 1.はじめに 2.地域子育て支援拠点事業の成り立ち 3.横浜市の地域子育て支援拠点事業 4.制度化に伴い増大する非現場ワーク 5.地域子育て支援の核となる非現場ワーク 6.地域子育て支援の制度化と支援者のジレンマ 7.おわりに 第7章 子育て支援労働は地域に何をもたらすのか?──介護保険制度の経験をふまえて[橋本りえ] 1.子育て支援活動が生み出す価値への着目 2.どのような方法で議論を進めていくのか? 3.子育て支援活動の価値とは何か? 4.価値として認識されるためには? 5.むすびにかえて 第8章 子育て支援労働者にとっての経済的自立の困難と可能性──ワーカーズ・コレクティブにおける経済的報酬と働くことの意味をめぐって[松木洋人] 1.社会化されたケア労働と女性のアンビヴァレントな関係 2.ケア労働論における「愛」と「金」の二分法 3.主婦アイデンティティとWC活動 4.WCで経済的自立を提供しようとすることとその障壁 5.WCが保育所を運営することと活動の理念 6.むすびにかえて 第Ⅲ部 子育て支援労働の課題 第9章 地域子育て支援労働の制度化──1990年代以降[相馬直子] 1.本章の課題と分析視点 2.地域子育て支援労働の誕生 3.地域子育て支援労働の混合形態─1:東京都世田谷区 4.地域子育て支援労働の混合形態─2:横浜市 5.地域子育て支援労働の混合形態─3:共生社会づくり,企業との連携,政治参画 6.おわりに 終章 地域子育て支援労働研究のさらなる展開をめざして[松木洋人・相馬直子] 1.本書の達成 2.本書の限界と課題 3.地域子育て支援労働の社会学に向けて あとがき 付録1 「子育て支援者の活動形態や働き方に関する調査」について 付録2 子育て支援者の活動形態や働き方に関する調査票 A票 付録3 子育て支援者の活動時間調査 B票 付録4 「子育て支援活動や他の活動のかけもち」について 事項索引 人名索引