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書評掲載
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カラーフィールド色の海を泳ぐ

サラ・スタナーズ, 加治屋健司, 前田希世子  他
 品切
   
価格 \3,800(税込)         
発行年月 2022年04月
出版社/提供元
torch press
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 192p
大きさ 27cm
ジャンル 和書/人文科学/芸術/彫刻・絵画
ISBN 9784907562373
商品コード 1034484477
NDC分類 723.0087
基本件名 絵画-画集
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2022年06月1週
書評掲載誌 朝日新聞 2022/06/18
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034484477

内容

カラーフィールドは1950年代後半から60年代にかけてアメリカを中心に発展した抽象絵画の傾向です。 大きなカンヴァス一面に色彩を用いて場(=フィールド)を創出させることで、広がりある豊かな画面を作り出しました。

DIC川村記念美術館で開催される「カラーフィールド 色の海を泳ぐ」は、このカラーフィールド作品の収集で世界的に知られるマーヴィッシュ・コレクションより、関連する作家9名に焦点をあて、1960年代以降の出色の作品を紹介する本邦初の展覧会です。彼らは、色彩と絵画の関係を各々の方法で模索し、その過程で多くの作家が独自の描画に至りました。変形的な外形を持つシェイプト・カンヴァスの使用や、絵具をカンヴァスに染み込ませるステイニング技法、あるいはスプレーガンの噴霧で色を蒸着させる画法など、従来では考えの及ばなかった手法を考案し、絵画に新たな地平を切り拓いたのです。

こうして創出された空間を満たす大画面と、そこで展開される様々な色彩についての思考は、今なお見るものの感覚や想像力を刺激してやみません。作品が体現する色の世界、その海を泳ぐ私たちは、色の波に身をまかせ、溺れ、時に抗いながら、絵画と色彩の無限の可能性に出会うでしょう。色の海を泳ぎきった先には、きっと、私たち自身の中にある彩り豊かで、高潔な、けれど同時に暗く、黒いものをも包む、美しい地平を感じとっていただけるのではないでしょうか。

展覧会図録となる本書では、出品作の図版のみならず、カラーフィールドにまつわる充実したテキストを収録するなど、資料性も高い一冊。カラーフィールドの魅力と出会い、その世界に存分に浸れることができるでしょう。

収録作家:フランク・ステラ、ケネス・ノーランド、アンソニー・カロ 、ジャック・ブッシュ、モーリス・ルイス 、ヘレン・フランケンサーラー、ラリー・プーンズ 、フリーデル・ズーバス、ジュールズ・オリツキー

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