日本経済の故障箇所
脇田 成 著
著者紹介
内容
目次
はじめに 第1章 失われた30年の真因と今後のトレンド 1-1. 逆回転するマクロ経済 1-2. 政策対応が悪循環をもたらした 1-3. 内需をどう増やすのか 1-4. 問題を複雑にする2つのトレンド(1): 人口減少 1-5. 問題を複雑にする2つのトレンド(2): 技術革新 1-6. 金融危機過敏症がエネルギーショックを増幅 第2章 生産性以下の賃金が長期停滞を招いた 2-1. 「安い」のは賃金か生産性か 2-2. 製造業の高賃金は波及していたのか 2-3. ドル円の推移を3期に区分する 2-4. 生産性は上昇し賃金は追いついていない 2-5. 生産性以下の賃金がデフレをもたらしている 2-6. 利益と生産性は逆行しない 第3章 貯蓄過剰は自然治癒するのか 3-1. 混乱する内部留保の議論 3-2. バランスシートの長期推移 3-3. 海外直接投資立国のまぼろし 第4章 異次元緩和は円安誘導 4-1. 日銀総裁の5つの煙幕 4-2. 金融政策と為替レートを巡る3つの建前 4-3. 金利差: このままでは円安は続く 4-4. 消える円安メリット 4-5. 円安が加速する国内軽視 4-6. 抜け出せない「ぬるま湯」だったインフレ目標 4-7. 構造改革が生んだリフレ派 第5章 円高阻止から円「防衛」へ: 微害微益の終了 5-1. 金融危機の前にエネルギー危機が来た 5-2. 潤沢な運転資金供給がレパトリ円高を阻止した 5-3. 金融政策変更のチェックポイント 5-4. 構造的賃上げと賃金と物価の「好」循環 第6章 ボタンをどこで掛け違えたのか:好循環再考 6-1. 分配の3つの定義 6-2. 市場分配のミッシングリンク 6-3. 逆回転する経済政策 6-4. 途切れた利潤分配ルートをつなぎ直す 6-5. 所得再分配の状況 第7章 停滞脱出への処方箋 7-1. 最終目標を思い出せ 7-2. データ「見える化」でインフォームド・コンセント 7-3. 国としての老後の生活設計を 7-4. これでよかったのか、このままでいいのか