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真実が揺らぐ時~ベルリンの壁崩壊から9.11まで~

トニー・ジャット  著

ジェニファー・ホーマンズ  編
河野 真太郎, 西 亮太, 星野 真志, 田尻 歩  翻訳
在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日 
価格 \6,050(税込)         
発行年月 2019年04月
出版社/提供元
慶應義塾大学出版会
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 561p,13p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/歴史学/考古学・古代史
ISBN 9784766424546
商品コード 1029634344
NDC分類 209.75
基本件名 世界史-20世紀
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2019年05月2週
書評掲載誌 読売新聞 2019/05/19、朝日新聞 2019/05/25
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1029634344

著者紹介

トニー・ジャット(著者):ロンドン生まれ。ケンブリッジのキングズ・カレッジ、パリの高等師範学校を卒業。オクスフォードのセント・アンズ・カレッジでフェローおよびチューターを務めた後、ニューヨーク大学教授に就任。1995年から、レマルク研究所長としてヨーロッパ研究を主導した。『ニューヨーク・レヴュー・オヴ・ブックス』誌その他に寄稿。2005年に刊行された『ヨーロッパ戦後史』(みすず書房、2008年)はピューリツァー賞の最終候補となるなど高く評価される。2007年度ハンナ・アーレント賞を受けた。2010年8月6日、ルー・ゲーリック病により死去。その生涯はティモシー・スナイダーとのインタビュー集『20世紀を考える』(河野真太郎訳、みすず書房、2015年)で語られている。
ジェニファー・ホーマンズ(編者):文化史家。ニューヨーク大学バレエ芸術センターの創立者ならびに所長。著書に『アポロの天使──バレエ史』(未邦訳)がある。『ニュー・リパブリック』誌や『ニューヨーク・レヴュー・オヴ・ブックス』誌などでバレエ批評などを執筆している。研究者となる前にはプロのバレエダンサーであり、パシフィック・ノースウェスト・バレエ団などでパフォーマンスを行っていた。
河野 真太郎(翻訳):1974年生まれ。専修大学法学部教授。専門はイギリス文学・文化と批評理論。著書に『〈田舎と都会〉の系譜学──二〇世紀イギリスと「文化」の地図』(ミネルヴァ書房、2013年)、『戦う姫、働く少女』(堀之内出版、2017年)など。訳書にトニー・ジャット『失われた二〇世紀』(共訳、NTT出版、2011年)、トニー・ジャット、ティモシー・スナイダー『20世紀を考える』(みすず書房、2015年)など多数。
西 亮太(翻訳):1980年生まれ。中央大学法学部准教授。専門はポストコロニアル文学・批評。論文に「スピヴァク:ロウロウシャとは何だ」(共著、『労働と思想』、堀之内出版、2015年)、「何を差し出すか──デレク・ウォルコット「パントマイム」における役割交換の戦略」(『英語英米文学』、中央大学英米文学会、2016年)など。翻訳に、トマ・ピケティ、エマニュエル・サエズ「不平等の長期的趨勢」(『ニュクス』創刊号、2015年)、ヘザー・ブラウン「マルクスのジェンダーと家族論」(『ニュクス』第3号、2016年)など。
星野 真志(翻訳):1988年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科修士課程を経て、マンチェスター大学博士課程修了(PhD)。専門は1930・40年代イギリスの文化と政治(ジョージ・オーウェル、ドキュメンタリー運動など)。訳書に『革命の芸術家──C・L・R・ジェームズの肖像』(共訳、こぶし書房、2014年)、ナオミ・クライン『楽園をめぐる闘い』(堀之内出版、2019年)。
田尻 歩(翻訳):1988年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科博士課程在籍。専門は美学理論。論文に「理論と実践の間の写真──アラン・セクーラの写真理論再読」(『年報カルチュラル・スタディーズ』第6号、2018年)、「「存在の闘い」としての写真理論──中平卓馬の写真理論再読」(『言語社会』第13号、2019年)など。翻訳に、ピーター・ホルワード「自己決定と政治的意志」(『多様体』第1号、月曜社、2018年)がある。

内容

▼真実を追い求めよ
1989年の革命、9.11の犠牲、イラク戦争、深まる中東の危機、
そして、アメリカ共和国の没落――。

時代の変化に抗い、飽くことなく真実を追究した知識人、
トニー・ジャットの魂の軌跡。


トニー・ジャットは中央ヨーロッパのユダヤ系一族にルーツを持つ、
イギリス出身の歴史家であった。
奨学金少年(スカラーシップ・ボーイ)として、戦後福祉国家の恩恵を受けて育ったジャットは、
ヨーロッパ的な社会民主主義を徹底して擁護し、
反知性主義や反エリート主義の風潮に抗った知識人であった。
そう、ジャットは確かに知識人であった。
彼は歴史家として、歴史を書くだけではなく、
歴史に学び、得られた洞察と知恵をもって、現代世界に語りかけた。

1989年のさまざまな革命、9.11の犠牲、イラク戦争、深まる中東の危機、
そして、アメリカ共和国の没落――。現実が変化し事態が展開していくにつれて、
ジャットは、時代の潮流に逆らって進み、彼の知力のすべてをもって、
思想という船の向かう先を、異なる方向に向けるための戦いを繰り広げた。

本書は、飽くことなく事実と真実を追究した知識人、トニー・ジャットの
魂の軌跡である。

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