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新刊 書評掲載

加藤克巳の百首~生きていることの実感~(歌人入門 12)

久々湊盈子  著

在庫状況 有り  僅少 お届け予定日 3~4日 
価格 \1,870(税込)         
発行年月 2024年10月
出版社/提供元
ふらんす堂
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 203p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/日本文学
ISBN 9784781416977
商品コード 1039362101
NDC分類 911.162
個人件名 加藤/克巳
書評掲載誌 毎日新聞 2024/11/25
商品URLhttps://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039362101

著者紹介

久々湊盈子(著者):1945年、上海生まれ。高校生時代から短歌を作り同人誌を出していた。
196年、「個性」入会。加藤克巳に師事。
2004年の終刊まで運営委員。
23歳で結婚後、義父湊楊一郎の俳句誌「羊歯」編集に携わる。
歌集に『熱く神話を』『黒鍵』『家族』『射干』『あらばしり』『紅雨』『風羅集』『鬼龍子』『世界黄昏』『麻裳よし』『非在の星』。
インタビュー集『歌の架橋』ⅠⅡ、現代歌人文庫『久々湊盈子歌集』『続・久々湊盈子歌集』、鑑賞『安永蕗子の歌』などがある。

内容

◆百首シリーズに加藤克巳が登場!――生きていることの実感


核弾頭五万個秘めて藍色の天空に浮くわれらが地球
(『ルドンのまなこ』)

 冷戦構造のまっただなかであったこの時代は、核の脅威が国家の威信を守るとして競って核兵器が作られた。
  ボタンは一瞬いっさいの消滅へ、ボタンは人類の見事な無へ、  ――ああ丸い丸いちっちゃなポツ
 かつて歌集『球体』において、このように偶発的な核爆発を怖れ危惧した作者であるが、ここでは自滅の基となる核弾頭を抱かされている地球への信愛、惻隠の情といったものさえ感じられる。藍色の天空に浮く地球というものを想像してみる。核廃絶を、といった語を使ってはないが、これは立派な核所有反対の言挙げである。