内容
わが国最古の長編小説といわれる『源氏物語』。本書はそんな『源氏物語』全部54帖を円熟の歌人・馬場あき子が、歌人ならではの深い洞察力と感性から掌編として紡ぎ出し、一冊で『源氏物語』を充分に堪能できるようにまとめられたもの。
加えて本書には、香老舗 松栄堂提供による京都画壇で活躍する日本画家54名が、『源氏物語』各帖をテーマに描き出した美しいカラーの挿絵を配しており、気品に満ちた文章と華麗なる日本画によって、より一層『源氏物語』の深遠な世界観を愉しめるものとなっている。
巻末には、文庫化のための著者による「あとがき」も新たに収録。
2024年度の大河ドラマで『源氏物語』やその作者である紫式部に注目が集まる昨今、本書は『源氏物語』に初めてふれる方から、改めて読み直そうという方まで、あらゆる読者に充分に満足いただけるお薦めの一冊です。