内容
近年プログラミング言語の中でもPythonが非常に注目を集めています。Pythonはオブジェクト指向プログラミング言語として分類できます。一般にオブジェクト指向プログラミング言語はプログラミング初心者には学習が難しいと言われますが、Pythonはインタープリタ言語であるのでどのような動作をするのかを確かめながらプログラミングができる利点があります。一方、Pythonでは様々な手続きがオブジェクトとして実装されていますが、その処理内容を理解することはプログラムの動作を正しく理解する上で非常に重要です。このような背景から本書ではPythonで有名なアルゴリズムを実装し、その実際の計算時間を測定して、各アルゴリズムの仕組みを理解した上で、処理時間が処理対象のデータ数や処理するための各アルゴリズムによってどのように変化するのかを確認できるようになることを目指しています。
本書はまずはPythonの制御構造などの基本的なことを学んだ人が、様々な目的達成のためのプログラムを作成できるようになるためにアルゴリズムを学び、自身でプログラムを作れるようになることを目指しています。そのために出来るだけ各アルゴリズムを適用させるための例題ではデータ数を設定することで自動的に様々な問題を生成できるようにし、問題を構成するデータ数とアルゴリズムに応じて、処理時間がどのように変化するのかを測定することができるようにしています。