内容
本講座では磁気測定に2冊を当てているが、本巻では一般的な磁気測定を取り扱う。編集に当たっては、磁気測定の中心的ねらいが磁気構造とそのゆらぎを決めることに あるという視点に立って、静磁気測定、交流磁気測定、および中性子回折と最近発展しつつあるX線のブラッグ散乱をとりあげ、その基礎的な事項に主眼をおいて解説し た。あわせて、強磁性体の巨視的性質を理解する上で不可欠な磁区に関する情報を得 る手段について、最近の進歩を含めて紹介してある。さらに、磁性体を媒質とする物 理現象の代表例として、磁気光学効果、秩序磁性体における超音波の吸収、および特 に最近注目されている巨大磁気抵抗効果をとりあげ、その測定法について述べた。