内容
執筆者が医療技術・機器領域の若手の専門家に交替し、全面的に書き下ろしました。今改訂版では、物理学の全領域を網羅したものとはせず、看護職者が日常業務において取り扱い、また遭遇するような機器類や事象にテーマを絞りました。そうした機器類などの物理学的な原理や機構の基本が初学者にも理解できるように、ということを念頭に、平易さを期して解説しました。内容はたとえば、第2章の「力」で取り上げている「点滴静脈内注射」では、注射針にかかる圧力から始まり、点滴全体の機構、薬液の濃度、表面張力、さらにローラークレンメによる速度調節のしくみなどが、一連のものとして解説されます。同じ章ではこのほか、血圧計、吸引器、人工心臓、人工肺、人工透析器などおなじみの機器が取り上げられます。他の章でも、このようなテーマが数多く登場します。図を多用したのも本書の特徴です。