香川　靖雄 　著

内容

目次

序 第１章　生活習慣病とはどういう病気か 　はじめに／「生活習慣病」は疾患群名／発症の主因は生活習慣／成人病や老化との関係／生活習慣病の経過／生活習慣病は沈黙の病気／生活習慣病の激痛発作／末期生活習慣病の後遺症─半身不随、痴呆、透析、失明、末期がん／各病態の診断基準と境界型／過剰栄養の実験／肥満の疫学／生活習慣病の中核─Ｘ症候群(メタボリック症候群とほぼ同義)／一次、二次、三次予防／健康の指針と栄養所要量 第２章　増加の一途をたどる生活習慣病 　生活習慣病患者数の増加／生活習慣病は最大の死因／要介護障害者の増加／痴呆も寝たきりも世界一／膨らむ医療費／医療供給体制の限界／健康保険の赤字／根拠に基づいた医療と医療経済学／標準的治療計画─クリティカルパス／日本の国民栄養調査の結果／抜本的解決策は一次予防 第３章　不可欠な一次予防 　予防の目標─健康寿命／予防の三原則とコホート研究／食事の指導／運動の指導／休養と睡眠／高血圧を防ぐ／肥満を防ぐ／高脂血を防ぐ／がんを防ぐ／高尿酸血を防ぐ／骨粗鬆症を防ぐ／痴呆を防ぐ／ヘルシーピープル二〇〇〇と二〇一〇／健康日本21 第４章　生活習慣病の治療 　根治は不能、障害軽減は可能／患者さんとともに立てる治療方針／要介護と痴呆の軽減／重度高血圧／脳 出 血／脳 梗 塞／心筋梗塞／２型糖尿病／糖尿病性腎症と網膜症／が　ん／骨粗鬆症と骨折／痛　風 第５章　生活習慣病の発症機構と遺伝子 　細胞からみた生活習慣病／感受性遺伝子と一塩基多型／喫煙と飲酒にかんする遺伝子／寿命の回数券テロメア／肥満とエネルギー代謝調節／がんの異常増殖と不死化／動脈硬化─ヒトは血管とともに老いる／本態性高血圧と遺伝子／糖 尿 病／痴 呆 症／生命の再生─クローン個体、組織工学／遺伝子診断とテーラーメイド医療／第二世代の遺伝子治療と重症生活習慣病／がんの遺伝子治療／精神現象─知、情、意の遺伝子／生活のリズム／遺伝子医療と生命倫理 第６章　一次予防の実践 　知識だけでは実践はできない／健康の思想／生活満足度と生活習慣／予防の自助努力に報いる社会へ／なぜ喫煙が止められないのか／行動変容の手順と指導士／一次予防は家計の節約になる／日本人に適した集団指導／生命科学の進歩／明るい未来への個人の選択、国民の選択 付表１ 付表２ 参考文献