内容
本書は各種の発酵をはじめ広く発酵関連事項を網羅し、最新の知見までも含む便利でコンパクトなわかりやすいハンドブックとして、(財)バイオインダストリー協会 発酵と代謝研究会幹事会により企画・編集された。一冊で発酵関連のあらゆる事項がわかるようになっている。
第I部:各種発酵、第II部:発酵関連事項、第III部:発酵関連代謝マップの3部構成からなる。第I部は、古典的な発酵から最新の知見までを含み、知りたい情報がすぐ見つけ出せるよう各種発酵項目を五十音順に配列し、知りたい事項が短時間でわかるよう個々の発酵について[発酵の概要][構造式][発酵式][歴史][発酵菌][発酵経路][発酵の実際][最近の進展][応用・工業化実績][用途]などの内容から構成した。第II部では、発酵醸造食品も多く取り上げ、広く発酵関連事項について解説している。第III部では、発酵現象の理解を深められるよう、関連の代謝マップをとりあげた。
わが国では古来より発酵分野の根強い伝統があり、「グルタミン酸発酵」に始まる近代的「アミノ酸発酵」工業、ついで「核酸発酵」工業でまず世界をリードしてきた。近年では抗生物質発酵や組換え蛋白質発酵とも呼ぶべき新しい発酵も開拓されている。その伝統のうえに、多くのオリジナルの執筆者を擁する、世界でも類のない発酵の集大成というべき「発酵ハンドブック」が誕生した。