広告論講義
天野 祐吉 著
内容
目次
第1講 パリ万博 ――欲望のビッグバン 広告の世紀/“事物教育”の広場/広告は何を売るのか/ぜいたくの民主化/“夢の御殿”の終焉 第2講 南極探検隊員募集 ――未知への誘惑 未知への扉/大移動の世紀/コピーの魔術/広告の神話づくり 第3講 エンゼルと福助 ――消費者の登場 商標の登場/顧客から消費者へ/信用を売り差異を広告する/生きている商標 第4講 T型フォード ――民主主義を広告する 自動車の父/民主主義のシンボル/話題になるということ/広告をつづけるということ 第5講 ヒトラー ――ナショナリズムを売る 危ない商品/演説の秘密/“声”というメディア/説得と扇動 第6講 スモカ歯磨 ――差異化のパイオニア 新しい時代の広告術/リアリストの目/差異化とは何か/センスで差異化する 第7講 フォルクスワーゲン ――裏返しのステータス アメリカ文化へのカウンター・パンチ/モノからイメージへ/“リトルマン”のクールなケンカ/広告の批評性 第8講 アンクルトリス ――インテリげんちゃんの出現 新中間層の登場/アンクルトリスの誕生/同時代に語りかける 第9講 NASA ――地球を広告する 冷戦下の広告戦/“地球人”の誕生/“クール”なテレビ/商品の向こう側 第10講 ハングリー? ――21世紀への送り状 2つのハングリー/飽和した物質文明/“いま”に共振するセンス 補 講 広告の明日 ――20世紀は終わったのか 変わらぬ戦争宣伝/身の丈サイズの社会/広告の明日/20世紀的広告の終わり おわりに